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April 30, 2005

藍川 さとる: 自由になあれ

藍川さとるの「晴天なり。」シリーズの文庫化第3弾。

この巻は長めのエピソードが3編とその他が収められている。
同性同士の恋愛関係を描いているものが中心となっているが、そこに後ろめたさや苦悩が見られないのが特徴。
同性愛についてはすでに様々な形態のあり方も含めて認識されており、そのことについて堂々としている世界観は心地よい。
その上で、あくまで相手との関係性についての気持ちの揺れ動きで構成されているエピソードは帯にも書かれた「リリシズム」に溢れる内容となっている。
思春期ならではの過剰な自意識の描写も魅力的。

個人的には「ウィーカーセックス スピーカーセックス」のエピソードがお気に入り。

藍川 さとる: 自由になあれ

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April 29, 2005

NHKスペシャル 地球大進化 46億年・人類への旅 DVD-BOX 1

地球の成り立ちから人類の誕生までを最新の研究結果を基に贅沢な映像技術で見せている作品。

本放送は寡聞にして知ることはなく、「金子修介の雑記」でその存在を知った。

第1回の「大衝突からの始まり」などはハリウッド映画も真っ青のスペクタクル。地球創世記には何度かの巨大隕石の衝突を通じて地球が今の大きさになったという学説を基に、直径400キロの隕石が地球に落下した際のシミュレーションを見せる。
すべての海洋が蒸発し、地殻はめくり上がり津波となって押し寄せ、地表は4000℃の高熱に覆われる。ハリウッド映画のヒーローだって防げない大惨事だ。

第2回の「全球凍結」は一転して平均気温マイナス50℃、赤道直下まで分厚い氷で覆われる状態が6億年前にあったとする学説を基に、生命誕生のきっかけを紹介している。
マンモスなどが歩いているイメージを持っている氷河期と呼ばれる時代も赤道付近は暖かかったんだそうだ。どちらかといえば、そちらの方が目から鱗。

スペクタクルのある回とない回で面白さが違うのは致し方のないところか。特典映像には本編で紹介しきれなかった学説や特撮舞台裏などもあって面白い。DVDは全6巻で3巻ずつのBOXになっている。
ナビゲーターとして狂言回しの役目を請け負っている山崎努は少々演出過剰で邪魔くさい。まぁ本人は悪くないのだろうけれど。

: NHKスペシャル 地球大進化 46億年・人類への旅 DVD-BOX 1

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April 28, 2005

小山田 いく: アニマルDr.由乃

新米獣医師の女の子が奮闘する話。

前半は割と小山田いくならではの「いい人」の話が多く、動物も出てくることから優しさや動物へのいたわりといったものが、道徳読本ばりに現れている。
後半は一転して、心霊ものが中心。動物霊や人の霊など、作品中で揶揄されているくらい。
連載がホラーコミック誌だったことが影響しているのだろう。

これも復刊ドットコムからの刊行。

小山田 いく: アニマルDr.由乃

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April 27, 2005

桑田 乃梨子: 888 スリーエイト 2

のほほんとした探偵事務所の話。
誰も活躍しないし、事件も解決しないし、キャラクターの設定は1巻でほとんど説明されているし、ということで2巻はますます緩さがエスカレート。

その緩さが持ち味ではあるのだけれど。

桑田 乃梨子: 888 スリーエイト 2 (2)

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April 26, 2005

浦沢 直樹: PLUTO (2)

ロボットが人と当たり前のように暮らしている未来世界に起きる連続殺人(ロボット)事件を追う刑事の話。
手塚治虫の鉄腕アトムの1エピソードを独自に膨らませて、リメイクとは一線を画した出来の良さを見せている。

2巻ではいよいよアトムも登場し、事件の真相が徐々に明らかになっていく。
このサスペンス感覚は大したもの。鉄腕アトムのエピソードは読んでいるかどうかも定かではないくらいなのだけれど、それが全く気にならない。
話が膨らみすぎていつ終わるのか分からなくなるのが心配なくらい。

ただ、巻末の引きが1巻と同じなのはいかがなものか。
手塚眞のあとがきも蛇足。

浦沢 直樹: PLUTO (2) ビッグコミックス

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April 25, 2005

大塚 英志: Comic 新現実(4)

大塚英志プロデュースの評論コミック雑誌の第4弾。
当初はムック形式だったはずがいつの間にか雑誌形式になっている。

特集は白倉由美。蛭子神健の文章が載っていたり、吾妻ひでおのコミックエッセイが載っていたり、と相変わらずやりたい放題な感じ。

印象的なのは、白倉由美の構成でラジオ番組を作っていたというくだり。
それをホリエモン騒動でクローズアップされたラジオ番組制作者たちのプロ意識を揶揄して、「メディアは誰でも簡単に作れる」と言い切ってしまう。
そうか、堀江の言動にあまり嫌悪感を抱かなかったのは、大塚英志の文章に慣れていたからか、と自分で納得した次第。

大塚 英志: Comic 新現実(4)

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April 23, 2005

安彦 良和: 機動戦士ガンダム THE ORIGIN(9)

安彦良和の描く、機動戦士ガンダム。
ガンダムの世界観はものすごく広くなっているけれど、これは最初のTVアニメ作品、いわゆる一年戦争のコミック化。

これまでほぼアニメ作品に忠実だったが、この巻ではついにオリジナルのストーリーとしてシャアとセイラの幼少の頃が描かれている。
とりあえず読ませるので良しとしよう。

問題は豪華本をどうするかだ...

安彦 良和: 機動戦士ガンダム THE ORIGIN(9)

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April 22, 2005

佐藤 秀峰: ブラックジャックによろしく 11

名門大学病院に勤める研修医の話。
配属を転々としながら各科の問題点を洗い出し、話題となりドラマ化もされている作品。

11巻は精神科の話の3巻目。
精神病患者への無理解や偏見が状況を悪くしていると訴えながら、一介の研修医や医者には何もできないというもどかしさを描いている。
作品には新聞記者も登場させ、マスコミの一員であっても状況を変えることはできない現実を見せつける。

厳しい現実の前に熱く立ち向かっていくのが、この作品の主人公の持ち味だったはずだが、精神科ではそれも出てこない。
何も変わらない、変えられないという主人公たちのもどかしさは、難しい問題を扱っているこの作品自体にも向けられているように思える。
次巻予告も事態は悪い方向へと向かっていくことを暗示させている。
果たして、この作品はどこへ向かっていくのだろうか。

佐藤 秀峰: ブラックジャックによろしく 11 (11)

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April 21, 2005

よしなが ふみ: 愛がなくても喰ってゆけます。

よしながふみのコミックエッセイ。
ジャンルで分ければ食べ歩きのグルメエッセイなのだろうが、そこは一筋縄ではいかない。
摩訶不思議かつ自虐的な人間関係が私小説のように描かれていて笑いを誘う。
果たしてこれは本当なのだろうか...本当でなくても目くじら立てることはないけれど。

グルメ本としてみた場合は地理的に偏りすぎているような気がするので実用性は今ひとつ。
阿佐ヶ谷辺りの人にはお勧め。

よしなが ふみ: 愛がなくても喰ってゆけます。

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April 16, 2005

藍川 さとる: 異星人交差点

藍川さとるの「晴天なり。」シリーズの文庫化第2弾(といっても同時刊行だけど)。

この巻は割の長めの2つのエピソードと1つの短編で構成されている。
長めなだけに、人間関係を解きほぐす部分もあり、分かりやすく読みやすい。

作者は改名宣言後、作品を見なくなってしまったけれど、つくづく惜しいなと思ったりする。

藍川 さとる: 異星人交差点

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April 14, 2005

菊地 秀行: D-白魔山(上) ―吸血鬼ハンター(17)

吸血鬼ハンターDの第17弾。

ここのところ、相手は無敵になってくるし、でもDはさらに強いし、当初はほとんど残っていなかった科学技術も何でもあり、になってきて、少々ダラダラ感が強かった。

この巻は今のところ、同行するメンバーも程々で分かりやすく、相手も強さが分かりやすくて面白い。
下巻で息切れしないことを望む。

菊地 秀行: D-白魔山(上) ―吸血鬼ハンター(17)

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April 10, 2005

藍川 さとる: ぷろぺら青空

藍川さとるの「晴天なり。」シリーズの文庫本化。
系列の3つの高校を舞台に、それぞれの視点で高校ライフを切り取っていく。
シニカルなセリフと、ライトだけれどディープなものの捉え方が特徴的。

単行本とは収録作品の構成が異なっていると思われるが、この巻では短編を中心に収められており、登場人物の人間関係を把握するのは困難。
解説するようなコーナーも話もないので、覚悟して臨む必要がある。

藍川 さとる: ぷろぺら青空

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April 03, 2005

げんしけん

大学のオタク系サークルを舞台にした日常コメディ。1巻から最新5巻まで一気読み。

エロゲーやコスプレ、萌えといったオタク系趣味の同好の士の中に、まったくの一般人を紛れ込ませることで、ビミョーな心理描写も含めたコメディとして成立させている。
趣味は違っても、何かに打ち込んだり、一生懸命になったりする意識の底辺には共通のものを感じたり感じなかったり。そんなバランスがよい。

コミケが発展していくところを観ている上の年代からすると、最近のオタク系は同人誌が一つの壁なのか、と感心してみたり。同人誌が一つの基本要素かと思っていました...

とはいえ、劇中劇のような作品中に仮想されているアニメの内容を追究するほどハマりはしなかったのですが。

木尾 士目: げんしけん 5 (5)
木尾 士目: げんしけん 5 (5)

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April 02, 2005

20世紀少年―本格科学冒険漫画

浦沢直樹の科学冒険漫画。1巻から最新18巻まで一気読み。
子供の頃の空想物語が世紀末に現実のものとなり、地球滅亡の企みが進行していく中、それに対抗しようとする一般人たちの話。

タイトルから期待せずに食わず嫌いをしていたけれど、予想以上に面白く、ストーリーに引き込まれた。
キャラクター一人一人にストーリーがあり、また一貫した謎解きが緊張感を与えている。
あっさりと大仕掛けな計画が遂行されてしまうところは不可解さが残らなくはないけれど、それもありな世界観がバランス感覚を表している。
そうでなければ、オウム事件のイメージが強くなりすぎて色んな意味で続行は困難だろうし。

ちなみに、今回は一気読みなので面白かったが、リアルタイムに読んでいると次が待ちきれずにストレスが溜まる話かもしれない。
それはあたかも大友克洋の「AKIRA」のように。

浦沢 直樹: 20世紀少年 18―本格科学冒険漫画 (18)
浦沢 直樹: 20世紀少年 18―本格科学冒険漫画 (18)

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April 01, 2005

ぺ・ヨンジュン

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に、似てない?

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