杉浦 守: オクタゴニアン (1)
戦後混乱期の日本を舞台に昭和天皇の影武者と変装の名人である元スパイのコンビが進駐軍の仕事を請け負いながら出会う様々な事件を描く。大塚英志原作。
オクタゴニアンは占領軍専用列車の名前。コンビの出会う事件の先々に登場し、進駐軍の陰謀を暗喩するものとして描かれる。
事件は東京裁判から始まり、熊沢天皇、下山事件、帝銀事件と、名前だけは知られた現代史の闇の部分を取り上げている。
この辺のネタは大塚英志の著作(原作を含む)に触れた人にはお馴染みのもの。
絵も丁寧で、意外に読みやすい。
冷静に考えれば、昭和天皇ネタなど自粛対象になりそうなものだが、大塚英志作品だと感覚が麻痺してしまう。
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