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August 23, 2005

遠崎 史朗: アストロ球団

1972年から1976年まで連載された野球漫画を一気読み。初見。

戦地で散った伝説の名投手、沢村栄治の魂を受け継いだ9人の少年たち、アストロ超人が日本プロ野球界に戦いを挑む話。
プロ野球界に挑戦状を叩きつけるまではよいが、メンバーが集まらないままライバルチームとの試合、オープン戦でのロッテオリオンズとの試合、もう一つの超人チームとの試合の3試合しかしておらず、その模様を延々と描かれる。
その描写は荒唐無稽そのもので、試合中に何人も死人が出るし、盲目のプレーヤーがいたり、ホームランボールをものすごいジャンプ力でキャッチしたり、死者が生き返ったり、と枚挙にいとまがない。

とはいえ、冒頭の巨人偏重のプロ野球界に対する危機感、新チームの発足、新球場の建設など、この1年の現実のプロ野球界を見てみると、的を射ている指摘はいくらでもある。
それが、30年という年月を経て、実写ドラマ化をはじめとしてようやくこの作品が荒唐無稽というだけでない評価を得ている理由なのか、と考えてみたりもする。

実際、熱血ばかりでなく、美形キャラやチーム内のやおい的な人間関係、運命に導かれた仲間捜し(その由来は八犬伝に遡ることができる)、謎のキャラクター、宿命の親子関係など、現在ウケる漫画の要素は一通り含まれていることにも驚かされる。
様々な意味で、いま最も注目されるべき作品であるということができるであろう。

遠崎 史朗: アストロ球団 (第1巻)

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