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December 31, 2005

奥瀬 サキ: 夜刀の神つかい 9

現代に復活した吸血鬼と警察組織との戦いを描いた作品。

主人公が段々と存在感を無くしていくなぁ、と思っていたらいきなり昔の恋人と直接対決。
このあとがどう続いていくのか気になってしまう巻。
それにしては中途半端な終わり方かと。面白いけど。

奥瀬 サキ: 夜刀の神つかい 9 (9)

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December 30, 2005

花と蛇2 パリ / 静子

美術評論家の妻が夫の代わりにパリ在住の売れない画家の卵の元へ出向き、絵を描かせる話。初見。

絵を描く意欲が湧いてきたとの言葉に、主人公は自らモデルを買って出る。
完成した絵は見事だったが、表舞台には流せないとブラックマーケットでオークションにかけようとする。
そこで主人公は自らモデルとなった絵画の真贋を証明する賭けに破れ、陵辱の責めを受ける。

とはいえ、前作に比べるとパワー不足は否めない。
前作では執拗な陵辱シーンに単なるエロでないSMというものの芸術性がいかんなく発揮されていたように思えたのだが、今作ではそれらのシーンはある意味淡泊であっけないほど簡単に解放されてしまう。
題材にアートを持ってきていることからしても、芸術性をアピールしたいという意図が垣間見えるが、その分、きれいにまとめられすぎている印象。

映像特典は舞台挨拶やメインキング、各種特報など。
前作からの期待が高いためか分量としては少々多すぎる感じ。

: 花と蛇2 パリ / 静子

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December 29, 2005

ハサミ男

女子高生の喉にハサミを突き立てるという連続殺人事件の話。初見。

原作の小説は映像化不可能と言われてきたということで、映像化自体が関心を集めていたものらしい。
確かに映像上のトリックを使った手法は驚きとまでは言わないまでも一定の効果を上げており、作品の魅力を高めている。

また、謎解きから一連のどんでん返しも素直に意外と感じることができた。
原作を読んでいないので、これらをどのように文章で表現しているのか興味深く思える。
一方で、ラストに至る主人公の過去との決別シーンが冗長な印象は否めず、いっそのことなくてもよいように思えた。

特典映像は監督インタビューやメインキングシーン。長すぎとも感じさせない一般的な作りは好感が持てる。

: ハサミ男

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December 28, 2005

惑星大怪獣ネガドン

昭和百年の日本を舞台に火星からやってきた怪獣と巨大ロボットが戦う話。初見。

25分という決して長くない作品は全編CGで作成され、実写なしの特撮映画という一風変わったものになっている。
しかも映像は監督・脚本・制作を兼ねる粟津順が2年4ヶ月をかけて一人で制作したという、いわば「ほしのこえ」の特撮版とも言うべき作品。

ストーリーは良くも悪くも昭和30年代のSF特撮ものを想起させるもので、決してオリジナリティは感じられない。
もっともB級感は見事に再現されており、ただ突っ込むというのは野暮というものだろう。
ただ、昭和30年代のSF映画オリジナルを元ネタにしたというより、どこかそれらオリジナル作品のテイストをうまく再現した「機動警察パトレイバー」あたりのコピーに感じられてしまうのは、全編CGという手法のせいだろうかと考えてしまう。

映像特典は同監督の初期作品が収められているほか、CGの作成手法が含まれている。
わざとフィルムの質感を実現するためのフィルタリングなどは興味深い。

: 惑星大怪獣ネガドン

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December 27, 2005

山崎 峰水: くもはち

明治の東京を舞台に怪談作家のくもはちと挿絵画家のむじなコンビの活躍を描いた作品。

大塚英志のハードカバーを原作としたコミカライズ。
原作は読んでおり、のっぺらぼうと言う設定のむじなをどのように絵にするのか不思議だったが、そのままだった...

数々の不思議な話や妖怪が出てくるが一緒に明治の文学者が登場するのも興味深い。
しばらく前から教科書でしか名前を知らないこれら文学者の人間らしい一面にスポットを当てた作品が映画、小説、新書などで見かけることが多くなったが、こうしたフィクションに登場するのも面白い。
少なからず事実と織り交ぜているのがうまいと感じる。

山崎 峰水: くもはち

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December 26, 2005

木尾 士目: げんしけん 7

大学のオタク系サークルの話。

コスプレ系の会長が就任したことでコスプレサークルと化していくが、やおい系の同人誌でコミフェスに出たり、相変わらずのぬるさが持ち味。

その中で自己表現とプライベートでの恥ずかしさという感覚に揺れる様はよく描けている。
この機微は何らかの自己表現をする人は誰しも共感できるものではないだろうか。
それがこの作品の魅力であるわけなのだが。

木尾 士目: げんしけん 7 (7)

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December 25, 2005

高屋 良樹: 強殖装甲ガイバー(23)

ガイバーというユニットに選ばれたことによりクロノスという全世界を支配する敵と戦う少年の話。

この巻は冒頭に総集編のような回想の回が挟まり、延々と東京都庁での戦いが描かれる。
この戦いは何巻前から始まったのだろう。もう記憶が定かではない。
で、まだまだ東京都庁での戦いは続きそうな雰囲気。

気がつけば帯に連載20年目突入の文字が。第1回を少年キャプテンで読んでからそんなになるのか...
それで23巻というのは多いのか少ないのか...少ないよな。
終わりそうになったら一気読みすることにしよう。

高屋 良樹: 強殖装甲ガイバー(23)

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December 24, 2005

安彦 良和: 機動戦士ガンダムTHE ORIGIN (11)

前巻でシャア・アズナブルという名前を得たキャスバルは宇宙軍士官養成学校で頭角を現し、同期であるガルマの信頼を得ていく。
かねてより対立関係にあった共和国と連邦はアクシデントにより一触即発の状態に陥る。
そこで引き金を引いたのは...

緊張関係を高めていく連邦と共和国の間では、着々と人型汎用作業機械モビルワーカーの開発・改良が進められていく。
計画を主導していくミノフスキー博士も登場、連邦側ではテム・レイが担当者に任ぜられる。

いよいよ物語の本筋である戦争の音が聞こえてくる開戦前夜の様子は妙にワクワクさせ、浮き立つ民衆や政治家たちの様子を皮膚感覚で絶妙に描いている。

安彦 良和: 機動戦士ガンダムTHE ORIGIN (11)

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December 23, 2005

とり みき: 山の音

行方不明の恋人を追って、九州山地の隠れ里とも呼ばれる山村を訪れた男が体験する不思議な話の表題作をはじめとするシリアスな作品を集めた作品集。

絵は決して上手くはないが、すべてをフリーハンド、ノーベタ、ノースクリーントーンで描かれた作品と知れば、多少は印象も変わる。
表題作は単なるミステリーから自衛隊の影、北京原人を巡る謎から巨人伝説、日本書紀のクニ造りとスケールが大きくなっていき、壮大なラストにつながっていく。

その他の作品もストーリー構成は確かだが、いずれもペシミスティックな雰囲気。
そうした傾向は心して読んだ方がいいかもしれない。

とり みき: 山の音

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December 22, 2005

曽田 正人: め組の大吾 5・6

若い消防士が活躍する話の文庫化5・6巻。

レスキュー試験に極度の疲労状態で臨んだ大吾は周りを混乱に陥れるほどの活躍で一次試験を突破。
続いて市民ホール火災で閉じこめられたレスキュー隊員を助けるためポンプ車を壁に激突させる。
そのことを隠蔽しようとするめ組一同だったが、レスキュー試験二次面接で大吾は自ら事実を暴露する。
クビを覚悟する大吾だったが、偶然出くわした事故で救命活動に当たる。
結果的にクビにはならず、レスキュー研修が始まる。

新キャラクターとして荒さんが登場。

曽田 正人: め組の大吾 5 (5)

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December 21, 2005

白倉 由美: しっぽでごめんね

主人公のマンガ家が別れた元妻に不思議な少女との出会いと別れについて語る話。

しっぽのある少女は記憶を保ち続けることができず、赤いものしか口にできない。
そんな不思議な少女との同居生活を語ることで、主人公は元妻の現在に近づいていく。

不思議系少女が登場するのは作者のモチーフでもあるのだが、それがうるさく感じられることはなく、全体的に落ち着いた文章の中に溶け込んでいる。
主人公の一人称でありながら、風景描写や人物描写もきちんとしており、安心して読むことができる。

全体的な印象は透明感があり、村上春樹か、むしろ川西蘭に近い。
ラストにかけて息切れしている感じが少し残念。

白倉 由美: しっぽでごめんね

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December 20, 2005

OT clips of the years(UMD Video)

奥田民生の初期作品ビデオクリップ集。

う~ん、若いな、と思う「コーヒー」から始まるクリップ集は10曲が収められており、全部で49分。
長さもちょうど良く、PSPという携帯プレーヤーで観るにはいい感じの手軽さがある。
却って音楽系DVDは観る際に少々かしこまった印象があるように思えてしまう。
DVDで観るならライブものくらいになるのかな。

OT clips of the years(UMD Video)

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December 19, 2005

イノセンス (UMD Video)

2004年公開の押井守作品。

攻殻機動隊の続編として期待された近未来SF作品。
暗めの画面が多かった印象があるため、PSPの画面でどのように映るか不安があったが、意外にも鮮明に見ることができた。
さすがに暗いシーンでは鏡のように自分の顔が映り込んでしまうので、周りを暗くすれば多少マシになるかもしれない。

音響はステレオになってしまうのは仕方のないところだが、イヤホンのため聞き取りにくさはそれほどでもない。
もっとも膨大なセリフのテキストは字幕で観た方が分かりやすいかも。

映像特典は特になし。
DVDを買わずにUMDを選択する理由は見当たらない。
コレクターズアイテムとして持っておく分には損はしないと思う。

イノセンス (UMD Video)

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December 12, 2005

片山 愁: 学園便利屋

男子高校生3人組が校内の便利屋と称して事件(?)を解決する話。1980年代後半作品の文庫化。

学園ものと言っても、雪女やら幽体離脱やらタイムスリップなど超常現象は当たり前のジュブナイルとも呼ぶべきジャンルの作品。
シリーズの他にいくつかの短編も収められている。

最初の数編こそ事件を解決しているが、その後は「キャラが立った」というのか、パロディものやラブコメもの、ドタバタコメディものも見られる。
一方で、2巻などは人間関係や家族関係に悩んで叫んだり走り出したりといった健全な青春ものが多い。
そういう気恥ずかしい作品が最近めっきり少なくなってしまっているような気がするが、ある年代にはそれらを読むことが非常に大事な事柄のように今となっては思えるのだった。

片山 愁: 学園便利屋 1 (1)

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December 11, 2005

ゆうき まさみ: 鉄腕バーディー 11

あらゆる事象が廃村の水没病院に集まっていく巻。

そこへ乗り込んでいくバーディーとつとむだが、中では氷川と重信との確執が争いに発展していた。
こういう大人同士の争いを描かせるとゆうきまさみは良いなと思える。パトレイバーの内海とかね。

新興宗教の浄火学館も出てきて、話はいよいよ動き出してきた格好。
バーディーは相変わらず戦っているのに蚊帳の外かも。

ゆうき まさみ: 鉄腕バーディー 11 (11)

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December 10, 2005

山本 弘: 人類の月面着陸はあったんだ論―と学会レポート

2002年放映のTVバラエティ番組に端を発した「アポロは月に行かなかった」とする説を検証、反論している本。
タイトルは副島隆彦著「人類の月面着陸は無かったろう論」を主な反駁対象としているため。

「アポロは月に行かなかった」とする説がまことしやかに流布していることは知っていたが、真っ向から反論している本は初めて見たので、思わず購入。
本書でも述べられているとおり、TVのバラエティ番組だからと相手にしない人たちはまだ良いが、意外な率で信じている人も多く、それは科学に対する無理解によるものとするならば、反論もキチンとされなければならない。

「アポロは月に行かなかった」とする説は、ムーンホークスと呼ばれ、欧米では以前より根強くあるものらしい。本書では、単に一冊の本に難癖を付けるだけでなく、宇宙開発の歴史から、ムーンホークスの成り立ちにまで言及しており、大変ためになる。
基本的にムーンホークスの主張は科学の無理解と無知によるものであり、本書ではそのひとつひとつを分かりやすく、決してでっち上げなどでないことを説明しようとしている。

もっとも、「人類の月面着陸は無かったろう論」に関する部分は、引用を読む限りにおいてはトンデモ本の最たるもので、「~論」とタイトルを付けるのも烏滸がましいほどの思いこみと感情的な発言が収められているだけのようで、単純に面白がるのが正しい楽しみ方だろう。

文中でも述べられているが、こうした科学の無理解に対しては偉そうな人が理屈をこね回すだけのことが多く、却って無理解の方が説得力のある印象を受けてしまうことがある。
当たり前のことほど当たり前と納得させることは難しい。そのことを気付かせてくれる。

「なぜアポロが月に行ったと言えるのか」について自分の知識に少しでも自信がなかったら読んでおくといいだろう。
座談会形式のノリが我慢できない人以外にはお勧めできる本。

山本 弘: 人類の月面着陸はあったんだ論―と学会レポート

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December 07, 2005

星里 もちる: 怪獣の家

怪獣映画の舞台に選ばれた一戸建てに住む男の話。

映画の中で怪獣に壊されることになった家には、怪獣マニアの女性が憧れの映画の中に住めると言うことで、また映画に出演する女優が役作りのためと称して移り住んでくる。
この辺は作者お得意の同居ものの様相を呈し、お互いに意識し合う展開が繰り広げられる。

若干趣が異なるのは、主人公が家族を亡くし家に思い入れがないところ。そのことを自覚し、思い悩んでいる様に女性たちは惹かれ、助けようと奔走する。
その展開は無理がなく、ラストに至っては涙を誘う。

2巻同時発売で完結しているのも、一気にラストまで読めてうれしい。

星里 もちる: 怪獣の家 1 (1)

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December 06, 2005

なるしま ゆり: 少年魔法士 13

魔法使いなど術者の中でも一目置かれる力を持つ少年たちの話。

連載も読んでいるが、休みも多く、掲載されても短いことがあるため、毎回ストーリーは分かるようで分からない。
それが1冊の単行本になるときれいにまとまっているのが不思議。

人王アークの「神をつくる」という計画に対し、力を強める修行を始めるカルノと勇吹。
人王からの刺客も様々な形でやってくるが...

初出を見ると、これで一年以上分か...

なるしま ゆり: 少年魔法士 13 (13)

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December 05, 2005

大場 つぐみ: DEATH NOTE (9)

名前を書くとその相手が死ぬという死神のノートを巡る話。

このノートを使って世直しをしようとする主人公の立場が久し振りに明確になった巻。
どうしても追及の方が優勢に思われるところで一発逆転を狙うが、スマートさに欠けるところが「アクメツ」との差か。

大場 つぐみ: DEATH NOTE (9)

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December 04, 2005

夢路 行: あの山越えて 7

脱サラして農業を始める夫について農村にやってきた小学校教師の女性の話。

この巻では、OLでの人間関係から脱して農業を目指す若い女性が登場。
息子の嫁にと言う婦人会の皆様からの誘いにも負けず、ものを作る喜びと楽しさを実感していく。

牧歌的でいながら、残っている因習やものの見方に緩やかに変化を与えていく様は相変わらず心地よい。
意外にも長編大作の様相を帯びてきた。

夢路 行: あの山越えて 7 (7)

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December 01, 2005

鴉-KARAS-第参話 コレクターズ・エディション(初回限定生産)

新宿を舞台にサイボーグ化された妖怪「御座衆」とその新宿支配を阻もうとする鴉という存在の話。

3巻目になってようやくストーリーらしきものが見え始めた。
アクションシーンなど映像のクオリティをアピールするばかりだった前巻までに比べると登場人物の関係が明確になり、敵対する「御座衆」が鴉の抹殺に乗り出し、敵か味方か不明だった鵺の立場も明確になっている。
それに絡まるように人間界では刑事や警察上層部、都庁の人間などの暗躍がそれとなく描かれ、謎を面白く演出している。
それに加えて病院内のアクションシーンでは鴉の変形パターンが登場するなど、内容は充実している。

特典ディスクは2巻目と変わらず声優のロングインタビューと企画時点に遡った制作秘話、それに制作上の苦労をスタッフが語るメイキングという構成。
今回はメインキングが音響効果で、様々な効果音の作り方を披露しており、割と楽しめる。

: 鴉-KARAS-第参話 コレクターズ・エディション(初回限定生産)

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