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May 28, 2006

唯野未歩子 : 「2.5次元の女」

深夜のファミリーレストランで働く女性の話。小説現代 2006年 05月号に収録。

主人公の女性の携帯電話には小学校の同級生からのメールが時折入る。
初恋相手である彼からのメールによると、病院に入院しているらしい。
でも、小学校卒業以来3回しか会っていない彼を訪ねたり見舞いを送ったりしようとは思わない。
現実的な3次元でも、会ったことのない2次元でもない、2.5次元なメールでのやりとりだけが続いていく。

ストーリーも作品の持つ雰囲気も嫌いではないが、あえて苦言を呈せば題名が頂けない。
わかつきめぐみの初期作品に「2.5-D」という短編コミックがあるが、その使い方と比べると、メールのやりとりを2.5次元と称するのは少々違和感がある。

また、この短編は雑誌の「人気女性作家のエロティック小説特集」の中の一編として収められているが、この作品からエロティシズムを読み取るのは非常に困難と言わざるを得ず、肉体描写はまったくない。
それは作品が悪いというのではなく、安易な雑誌の特集のタイトルの付け方に問題があるというものなのだが。
ちなみにグラビアページには見開きで写真入りの紹介記事が、特集の作家の中では唯一掲載されている。

小説現代 2006年 05月号

小説現代 2006年 05月号

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