« おかざき 真里: 銀になる | Main | THE 有頂天ホテル »

August 23, 2006

春日 武彦: 奇妙な情熱にかられて―ミニチュア・境界線・贋物・蒐集

奇想と言われる人の行動に関して考察を交えた本。

特に「ミニチュア」「境界線」「そっくりなもの」「蒐集という営み」の4つの人の行動を取り上げ、そこに潜むひとの心を惹きつける何かについて考察している。
精神科医である著者は、それらが神経症という極端に発現する例を数多く見ており、そうした例を取り上げる一方で、それらが誰にも多かれ少なかれ存在するという立場から自らの嗜好も含めて言葉による探求を模索する。

特に著者が研究の成果として結論めいたものが先にあって、そこへ至る経過を述べるのではなく、言葉を紡ぎながら結論めいたものを探っていく構成を取っている。
そのため、終章にあるとおり、当初見込んでいたのとは異なる要素を著者が発見する様は興味深い。

そのため、こうした本には結論があるべきと考え、「何が言いたいのか」を求める向きにはストレスが残ることになるであろう。

春日 武彦: 奇妙な情熱にかられて―ミニチュア・境界線・贋物・蒐集

春日 武彦: 奇妙な情熱にかられて―ミニチュア・境界線・贋物・蒐集

|

« おかざき 真里: 銀になる | Main | THE 有頂天ホテル »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/19147/11569323

Listed below are links to weblogs that reference 春日 武彦: 奇妙な情熱にかられて―ミニチュア・境界線・贋物・蒐集:

« おかざき 真里: 銀になる | Main | THE 有頂天ホテル »