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September 27, 2006

仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼

鬼と呼ばれる仮面ライダーが戦ってきた過去の系譜から戦国時代のエピソードを取り出した2005年公開の劇場版。PSP用のUMDで初見。

2005年の仮面ライダー響鬼は、仮面ライダーを「鬼」という古来から敵と戦う組織のメンバーという、近年多い独特な設定となっている。
それにより、仮面ライダーも一人ではなく、ひとつの作品に何人も登場してくるようになっている。

この劇場版では、現代の響鬼の活躍の合間に、古文書から戦国時代のエピソードを再構成する形を取っている。
その当時は、人々と「鬼」との間に共存関係がなく、差別と迫害があったという点を描かれているのが特徴。
タイトル通り、鬼は7人出てきてバラエティに富んでいる。

敵がすべていなくなるわけでもなく、根本的な解決にはなっていないが、総集編という安易な形ではなく、ストーリーもきちんとしているため、面白く観ることができる。

UMDということで特典は予告編のみ。画質は悪くなく十分鑑賞に堪える。

仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼

仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼

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September 26, 2006

夢枕 獏: サイコダイバー毒島獣太 1

他人の脳に潜入し記憶操作や精神治療を行う特殊能力者サイコダイバーを描いた小説の伊藤ケイイチの筆によるコミック化。

大男で二枚目、ピアノが弾けて女好きというサイコダイバー毒島獣太のキャラクターは分かりやすく、ストーリーも面白い。

ただ、このコミックはかなりきつい。
まず、毒島獣太のキャラクターイメージがかなり違う。大男の二枚目というより、長身の(ホスト系という意味での)イケメンで長髪。
あとがきの設定集でも原作より若いとしているが、そうしている理由が分からない。
女好きという設定の割に濡れ場もない(これは原作もなかったかもしれないが)。

また、サイコダイビングシーンは小説ならではの言葉によるイマジネーションをかき立てられるところであるのに、その映像化はイマジネーションを陳腐化してしまい、そこに魅力を感じられなくなってしまっている。
総じて無意味なコミック化と言わざるを得ない。

夢枕 獏: サイコダイバー毒島獣太 1 (1)

夢枕 獏: サイコダイバー毒島獣太 1 (1)

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September 25, 2006

幸村 誠: ヴィンランド・サガ 2

北欧バイキングを描いた作品。

2巻では1巻の冒頭で中心人物だったトルフィンが、いかにしてアシュラッドを父親の敵として行動を共にしていくかまでが描かれている。

ここまでは復刊で読んだことがあるため、本当の新刊となる3巻が待ち遠しい。

あとがきマンガの作者のアイスランド紀行はひたすらうらやましい。

幸村 誠: ヴィンランド・サガ 2 (2)

幸村 誠: ヴィンランド・サガ 2 (2)

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September 24, 2006

たがみ よしひさ: 軽井沢シンドロームSPROUT episode7

軽井沢を舞台にした青春群像劇の最終巻。

親子喧嘩あり、それをきっかけにした関係のリセットが慌ただしく、濡れ場も多く、正しい最終巻という印象。

久遠寺紀子(ノン)が最終巻でようやく登場したにも関わらず、活躍の場面が少ない。
薫平は最後までキャラクターが定まらず、やはり耕平には敵わないという構成になってしまったなという感じ。

たがみ よしひさ: 軽井沢シンドロームSPROUT episode7 (7)

たがみ よしひさ: 軽井沢シンドロームSPROUT episode7 (7)

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September 21, 2006

そして謎は残った-伝説の登山家マロリー発見記-

1999年5月、エベレストで登山隊がイギリスの登山家ジョージ・マロリーの遺体を発見した。その登山隊の記録。

公式にエベレストの初登頂とされているのは1953年5月29日、エドマンド・ヒラリーとシェルパのテンジン・ノルゲイによるものだ。
その一方で、それに遡ること30年前、1924年にジョージ・マロリーとアーヴィンが登頂アタックをかけたまま、帰還しなかった。
事故に遭ったことは明らかだろうが、それは果たして登頂後なのか、登頂前なのか。登頂後だとすれば、初登頂はマロリーということになりはしないか。
それが山岳史に残る謎となっている。

そして謎は残った-伝説の登山家マロリー発見記-

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September 20, 2006

菊地 秀行: 新・魔界行 天魔降臨編―新バイオニック・ソルジャー・シリーズ〈3〉

生体強化戦士の活躍を描いたバイオレンス小説新シリーズ完結の第3弾。

敵が誰だか、どこに向かっているのか、よく分からないまま小諸の地下や青山、富士山麓で戦いを繰り広げる。
さらに、アクションシーンも少なく、色気も物足りない印象は否めない。
ラストシーンも少ないページ数の中で何とか収まりを付けたようなもので、読後感はどうにも良くない。

20年振りに作者の出世作の続編だったわけだが、20年前の方が明らかに丁寧で力があったと言わざるを得ない。
この程度のものにしかならないのであれば、続編もこのくらいで完結にしておこうという判断は正解だろう。

菊地 秀行: 新・魔界行 天魔降臨編―新バイオニック・ソルジャー・シリーズ〈3〉

菊地 秀行: 新・魔界行 天魔降臨編―新バイオニック・ソルジャー・シリーズ〈3〉

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September 19, 2006

曽田 正人: シャカリキ! 4

坂を上ることが好きな自転車乗りの少年の話。文庫化第4弾。

インターハイ予選に敗れた亀高自転車部は日の大自転車部との合同合宿に参加する。
ついて行けなければ即送還の合宿で鍛えられた4人は最終日の模擬レースに参加する。
そこでも抜群の登坂能力を見せつけるテルだが、最終のストレートで落車する。
右足の膝内側側副靱帯損傷、くるぶしの骨折で将来の歩行も危ぶまれる中、テルは無謀なリハビリを開始する。

異彩な才能に対する周囲の想い、期待や尊敬、そしてライバル視。それらがレースとアクシデントによって一気に噴出する。
その丹念な描写に1ページごとに涙してしまうのだった。

復活劇は次巻以降。

曽田 正人: シャカリキ! 4 (4)

曽田 正人: シャカリキ! 4 (4)

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September 18, 2006

桑田 乃梨子: 男の華園 第2巻―A10大学男子新体操部 (2)

大学の男子新体操部に入った文学志望男子の話。完結の2巻目。

片思いの新体操部女子との関係もそのまま、文学志望で妄想系のダメダメさが面白おかしく描かれている。
とはいえ、その人を想うことや自分の中の何かを表現することについて、ホロッとくるようなセリフもあって、そのバランス感覚がまた良し。

ラストにはあとがきマンガもついて、ほんの少しお買い得な感じ。

桑田 乃梨子: 男の華園 第2巻―A10大学男子新体操部 (2)

桑田 乃梨子: 男の華園 第2巻―A10大学男子新体操部 (2)

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September 08, 2006

小山田 いく: すくらっぷ・ブック (2)

長野・小諸の中学校を舞台にした青春グラフィティの復刻版第2弾。

2巻ともなると、各話の構成もこなれてきて、ギャグとシリアスのバランスも良く、散文詩のようなモノローグも雰囲気を盛り上げている。

中学生としては背伸びしている感じはするけれど、当時中学生だったぼくらは、毎週のようにこれを読んでは台詞を真似したり、似顔絵を描いたり、モノローグを書き写していたりしたことを、気恥ずかしく思い出す。
これだけ、その時代の記憶と結びついている作品も珍しい気がする。

ところで、表紙は現在の絵のようだが、イチノが頭良さそうに見えずに気持ち悪い。

小山田 いく: すくらっぷ・ブック (2)

小山田 いく: すくらっぷ・ブック (2)

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September 07, 2006

清水 玲子: WILD CATS 完全版

ネコとして一般家庭で気弱に育てられたライオンの話。

それ以外には何もない。
間に隣の家にいた犬の話も挿入されているけれど。

とりあえず絵はきれい。

清水 玲子: WILD CATS 完全版

清水 玲子: WILD CATS 完全版

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September 06, 2006

カトリーヌあやこ: カトリーヌあやこが見た!0勝2敗1分。

サッカー日本代表を題材にしたエッセイコミック。

とはいえ、観戦記となっているのはW杯予選に東アジア選手権を挟んで、W杯本選と、タイトルに反して本選の描写は決して多くはない。
また、表紙になっている割にオシムジャパンに対するコメントもあとがきに少しあるだけ。
レッズファンとしては7人衆についても何か書いて欲しかったところ。

タイトルからすると、かなり期待はずれと言わざるを得ない。

カトリーヌあやこ: カトリーヌあやこが見た!0勝2敗1分。

カトリーヌあやこ: カトリーヌあやこが見た!0勝2敗1分。

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September 05, 2006

新井 英樹: 真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (1)巻

圧倒的な暴力と力を描いた作品の復刻版、2巻同時発売。

ヤングサンデー連載時には欠かさず読んでいたけれど、単行本は買わずにいたので、この機会に一気読み。

爆弾魔トシと圧倒的な暴力を誇示するモンの2人組と謎の生物ヒグマドンの巻き起こす大量殺戮と、それに向き合う人々の姿を描いている。

雑誌連載だけでは、前振りがすごく長くて、ストーリーが動き出すのが遅かった印象があったが、今回の1巻だけでストーリーは十分に動いており、こんなにもテンポの良い作品だったのかと驚かされる。
それでいて、マスコミの暴力的な取材攻勢などは不愉快になるほど丹念に描いていてメリハリがとても効いている。

"真説"とされているだけに、各巻に作者のインタビューと当時の編集者によるロケ苦労話が挿入されている他、大幅な加筆修正も帯に惹句として宣言されている。
記憶に依れば、連載時のラストはヤングサンデーの編集方針変更による(としか思われない)大量の連載終了の中、かなり拙速な印象があったので、それがどのように変わっているのか、確認したい。
全5巻予定。

新井 英樹: 真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (1)巻

新井 英樹: 真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (1)巻


新井 英樹: 真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (2)巻

新井 英樹: 真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (2)巻

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September 04, 2006

小川 一水: 天涯の砦

近未来、宇宙ステーションの爆発事故による遭難者たちが生き残りを図るSF作品。

爆発によるステーションの一部と宇宙船という構造体が宇宙空間のただ中に放り出されるところから話は始まる。
隔離されたわずかな機密区画に生き残った人々は壁ひとつ向こうの多くの死体が漂う真空を相手に生き残りを図っていく。

単なるサバイバルアクションものでないのは、生き残った人々が簡単に一致団結しないところ。
縁もゆかりもない人々たちは、性格や主義主張も様々で、徐々に明らかになっていくその本性が生き残りへの努力に影を落としていく。

緊迫感も謎解きもアクションもあり、コミック化、アニメ化、実写映画化の可能性も十分にあるように思われる。
無重力状態の描写が難しければハリウッド辺りも参戦があり得るかも。
もし、フジ資本の実写映画化ならば、二ノ瀬は織田裕二、門前が佐藤浩市、久我山が吹越満辺りか。って、ホワイトアウトだね、これでは。

小川 一水: 天涯の砦

小川 一水: 天涯の砦

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September 03, 2006

『週刊東洋経済』村上ファンド特別取材班: トリックスター 「村上ファンド」4444億円の闇

村上世彰率いる村上ファンドを中心としたインサイダー取引事件に関する情報をまとめた本。

マスコミを大いに賑わせた村上ファンドについて、その成り立ち、躍進の要因、事件の本質を網羅している。
そこでは、世間一般がイメージしているところの村上世彰の株式に関する知識や実績を覆す、「ファンド設立直前までファンドとは何かを聞いて回っていた」「小学生時分から株の売買で儲けていたという逸話を裏付けるような事実はない」といったエピソードも披露されている。

まだ係争中の事件を取り上げることには賛否もあるだろうが、そこで争われる事実関係について整理されており、とても参考になる。
そこには、これまでマスコミが伝えていることとの不正確さにも言及されており、メディアリテラシーの観点からも読むことができるだろう。

一方、村上人脈に関する部分や周りの人物のコメントの多くは、既に取材された一次ソースからの引用も多く、著者(スタッフ)自らの取材によるものは限定的であることは踏まえておく必要があるだろう。
また、ライブドアを虚業と一言で片付けてしまう部分など、その見方も著者(編集部)のスタンスに基づいている書き方があるのは否めないところだろう。

ちなみに、個人的に最も驚き面白かったのは村上世彰が萩本欽一の物真似を得意としているというくだりだった。

『週刊東洋経済』村上ファンド特別取材班: トリックスター 「村上ファンド」4444億円の闇

『週刊東洋経済』村上ファンド特別取材班: トリックスター 「村上ファンド」4444億円の闇

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