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February 19, 2007

皆神 龍太郎: 新・トンデモ超常現象60の真相

と学会メンバーによる、TV番組などで頻繁に取り上げられる超常現象の正体や真相についてまとめた本。

青森県のキリストの墓などを取り上げた「古代文明の伝説」、超能力探偵などを取り上げた「超能力・超人伝説」、ミステリー・サークル生成の瞬間ビデオなどを取り上げた「UFOと異星人の伝説、岐阜県のポルターガイスト現象に悩むアパートや宜保愛子の霊視を取り上げた「霊と悪魔の伝説」、聖書に秘められた暗号などを取り上げた「大予言の伝説」、オリバー君や雪男、ニューネッシーなどを取り上げた「未知動物の伝説」、バイオリズムや江戸風水都市説を取り上げた「身近な超常現象の伝説」、マリー・セレスト号事件などを取り上げた「怪奇現象の伝説」の8章からなっている。
それぞれのテーマについて、信じている人たちやTVなどで取り上げられる「伝説」と、真実に迫った「真相」からなり、主張とその反論と言った構成になっている。

皆神 龍太郎: 新・トンデモ超常現象60の真相

皆神 龍太郎: 新・トンデモ超常現象60の真相

いかにも眉唾ものの話題から、マリー・セレスト号事件のように有名なミステリー、バイオリズムのように既に一般常識となっているような話題も取り上げており、なかなか興味深い。
たとえ、眉唾ものと信じていなかったとしても、「怪しいよなぁ」くらいの疑いしか持っていなかったとすれば、それぞれの話題で反証とも言える調査や研究がなされていることに驚くことだろう。

特に海外の話題は学会誌で反論や再反論がなされているような話題もあり、その懐疑派と本書で呼んでいる人たちが熱心であることに感心する。
国内の話題では、宜保愛子のロンドン塔での霊視についての検証が分かりやすく、溜飲を下げるものとなっている。

本書の趣旨として、まえがきと解説にも書かれているが、これらがTV番組などで繰り返し頻繁に取り上げられていることを糾弾する意味合いを込められている。
すでに正体が判明しているUFO写真やミステリー事件をいつまで謎として取り上げられるのか、すでに分かっている真相を伝えないのは、捏造として取り上げられた健康バラエティー番組と構造としては変わらない。

UFOやミステリーなら実害はないと言われるかもしれないが、インチキ霊能力者や超能力者に至っては、それが宗教と結びついて金銭を巡るトラブルや事件の背景となったことにあまりに無自覚だし、それらが反省もなく繰り返し取り上げられることが視聴者をミスリードし、検証もなされないことで情報を無防備に信じる視聴者をまた作り出しているのではないだろうか。

そんなことを改めて考えさせられる本であった。

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