山田 芳裕: デカスロン 1
陸上競技のひとつ十種競技に挑む選手の話。文庫化第1巻。
十種競技を始めて間もない風見万吉は、その世間知らずさと並外れた身体能力で初出場の日本選手権で驚くべき成績を上げていく。
そのスコアにライバルたちは過小評価や過大評価をしながらペースを乱されていく。
そもそも十種競技を取り上げた時点で、この作品は半分成功したようなものだ。陸上競技では、本番を最も盛り上げようとしても競技時間は比較的短く、繰り返し行うことはできない。
ところが、十種競技ならば、ひとつの試合で少なくともヤマ場を十個用意できる。
ということで、この1巻もヤマ場は6つも用意されており、十種競技の面白さを十分い堪能できる。
問題は連載時、競技と競技の間がひどくつまらなかったような覚えがあることだ。
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