« 清涼院 流水: 探偵儀式 VOL.4 | Main | 桑田 乃梨子: 豪放ライラック 6 »

May 29, 2007

野尻 抱介: 太陽の簒奪者

突如、水星軌道上に作られ始めた太陽を取り巻くリングを巡るハードSF作品。

巨大リングにより太陽光が遮られ地球に訪れた破滅の危機を救おうと奔走する人類の姿を描いた第一部と、リングが異星文明によるものと判明し、その接触までを描いた第二部から構成される。

巨大構造物という発想に驚かされ圧倒されるが、それを補完する科学的描写が作品をハードSFたらしめている。
もっとも、あとがきではいくつかの実現困難な描写が含まれていることを告白しているが。

主人公は白石亜紀という女性科学者。高校の天文部で水星を観測した時からリングへの関わりが始まり、異星文明との接触を夢見る立場でプロジェクトに参加していく。
その人となりの部分については描写が足りない印象は拭えないが、文芸作品ではなくSFとしては必要十分というところか。

ラストのおまけのような描写は『ザ・ワールド・イズ・マイン』を思い起こさせ、蛇足のような印象も受ける。

野尻 抱介: 太陽の簒奪者

野尻 抱介: 太陽の簒奪者

|

« 清涼院 流水: 探偵儀式 VOL.4 | Main | 桑田 乃梨子: 豪放ライラック 6 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 野尻 抱介: 太陽の簒奪者:

« 清涼院 流水: 探偵儀式 VOL.4 | Main | 桑田 乃梨子: 豪放ライラック 6 »