小山田 いく: ウッド・ノート 3
高校のバード・ウォッチング部を描いた作品。1980年代半ばに発表された作品の復刻版第三弾。
「すくらっぷぶっく」に続く青春グラフィティとして、バード・ウォッチング部の廃部危機が描かれる一方で、恋人との半同棲や高校を休学しての放浪の旅など、絵柄に似合わぬ大胆さが見られる。
そのアンマッチが、連載時に読んでいた感覚としては嫌だったのだろう。
あまりエピソードを覚えていない。
あと1巻もあることが意外に思える。
高校のバード・ウォッチング部を描いた作品。1980年代半ばに発表された作品の復刻版第三弾。
「すくらっぷぶっく」に続く青春グラフィティとして、バード・ウォッチング部の廃部危機が描かれる一方で、恋人との半同棲や高校を休学しての放浪の旅など、絵柄に似合わぬ大胆さが見られる。
そのアンマッチが、連載時に読んでいた感覚としては嫌だったのだろう。
あまりエピソードを覚えていない。
あと1巻もあることが意外に思える。
少女漫画の名作をモチーフにした大人の女性をオムニバス形式で描いた作品集。
モチーフにしているのは「ベルサイユのばら」「ガラスの仮面」「パタリロ!」「あさきゆめみし」「おしゃべり階段」の5作品。
申し訳ありませんが、「おしゃべり階段」は存じ上げませんでした。
それぞれの作品が女性たちの人生にどれだけの影響を与えて、生き方の指針となっているかをドラマの中に織り込んでいる。
その織り込み方は悪くないが、それぞれのエピソードは多少ドラマチックすぎる嫌いがある。
また、最後のエピソードは「少女漫画家たち」という少女漫画家という立場からの視点で描かれているが、少々「少女漫画を馬鹿にするな」という想いが大上段に構えられている印象を受ける。表現者としての苦悩という要素もうまく出ているのにもったいない。
人類初の火星着陸を果たした直後に遭遇した謎の存在と、火星での謎の事故を受けてクルーを救出に向かおうとする地球上での動きを描いた作品の復刻版の最終巻。
地球での火星救出クルー選抜試験日本版の最終試験も遭難間際で生き延びるが、主人公は落選、選抜試験を争った仲間が火星に向かう姿を見送る。
一方、火星では唯一生き残った乗組員は謎の存在に戦いを挑むが敗れ、その正体をディスクに収め救出クルーに残す。
ついに救出クルーは火星に辿り着くが、着陸と同時に謎の存在が出現し地球との連絡は途絶えてしまう。
何とか残った居住スペースで残されたディスクから謎の存在の正体に次第に近付いていく。
地球では相次いでの火星探索失敗に、再度の救出は行わないことを決定。憤る主人公たちの元にロシアからの火星探索計画が持ち込まれる。
さて、これほど「完」という字が空々しく見えた作品はない。
たしか連載していたヤングサンデーが作品の総入れ替えを行い、その一環として実質の打ち切りを食らったと記憶している。
当時の「噂の真相」に依れば、編集長の異動に伴うもので、新しい編集長の意向によるものだったらしいが、惜しいことをしたと言わざるを得ない。
作者本人にいつの日か本当の完結編を書くだけの意欲が残っていることを願うばかりだ。
精神科医の著者による躁病もしくは躁的な行動についてまとめた本。
「躁鬱」などと呼ばれて知っている人は少なくないものの、「鬱病」が病気としての認知と理解が進んできたのに対し、「躁病」についての理解や認識が進んでいるとは言い難い。
一般的な認識としては、「暗くなって自殺してしまうかもしれない」鬱病に対して、躁病は「明るくて大らか」くらいではないだろうか。
著者はそうした一般的な認識を意識しながら、病としてはより深刻な躁病について啓発する意図が読み取れる。
人は誰しも不安に思ったり、自信を失ったりすることがある。
躁病はそうした感情がまったくない状態であり、それゆえに相手がどう思っているかも考えずに話しまくり、あとさき考えずに高額な買い物をし、性的にも恥じらいなく露骨な表現で露わにする。
地道な努力をすることはなく、壮大なアイディアに心酔し実際に行動に移すが、飽きっぽく完遂することはない。
そのために失う信用や経済的損失の点で鬱病よりやっかいであるとしている。
著者は鬱病が「心が風邪をひく」という表現になぞらえて、躁病を「心が脱臼する」と表現し、読者に分かりやすい事例としていくつかの有名人のエピソードや事件を紹介しながら、そこに潜む躁病的な気質というものを挙げていく。
躁病という病について理解が進めば、そうした不可解な事件に至る動機についても理解が進むだろうという指摘は興味深い。
人が鬱病的気質を誰しも持っているとするならば、躁病的な気質も誰しも持っているとはいえ、それと病との間にはやはり大きな隔たりがあり、そうした人の精神構造の突出した部分を知っておくにはよい本。
サッカー、Jリーグの浦和レッドダイヤモンズがクラブチームのアジアチャンピオンを争う2007年のアジアチャンピオンズリーグで優勝するまでの戦いの模様を収めたDVD。
予選リーグ6試合(4チームの総当たりでホーム&アウェイで2試合ずつ)と予選リーグを勝ち抜いたチームと前年優勝チームを加えた8チームで争う決勝トーナメント6試合(ホーム&アウェイで2試合ずつ)が収められている。
考えてみれば、ホームゲームはすべて観戦しており、テレビの画面で見るのはほとんど初めてであることに気付く。
TVニュースではゴールシーンしか紹介されないが、惜しいチャンスや失点シーンもきちんと収録されている。
そして何より、TV中継の実況と解説がまったく収録されていないことは高く評価できる。
落ち着いた調子のナレーションはじわじわと観ているものを盛り上げるが、これをもメニュー操作でカットできる。
試合のダイジェストに選手たちのインタビューが良いリズムで挿入されており、小気味よい。
下手な演出を入れず、どれだけの偉業を成し遂げたのかがじんわり伝わってくる。
また、これにつながるクラブワールドカップの模様が一瞬だけ入っているところも心憎い。
これはクラブワールドカップの予選ではなく、アジアのチャンピオンを決める本選なのだ。
それが一枚にまとまっているからこそ意味があると分からせてくれる。
パッケージは2枚組。
特典ディスクには最終戦となる決勝ホームゲームの様子がナレーションもなしでノーカット収録されている。
陸上競技のひとつ十種競技に挑む選手の話。文庫化第12巻。
世界選手権を舞台に戦い続ける主人公・風見万吉。世界記録を持つ絶対王者ダン・オブライエン、ダークホースのナフードと、上位3名で競技を盛り上げていく。
この巻では8種目から9種目目まで。
8種目目で首位のナフードは脱落、万吉はオブライエンに食らいついていく。
そこへ新たなダークホースが登場し、競技は大詰め、オブライエンはこれまで見せたことのない表情を見せ始める。
次巻が最終巻、雑誌連載だけでは忘れていたエピソードも多く、今から楽しみ。
サッカーJリーグの浦和レッドダイヤモンズの2007年シーズンをまとめた公式本。
本とはいえ、大胆に大きな写真を使っており、クラブワールドカップ、そこへつながるアジアチャンピオンズリーグの戦いの様子を中心にまとめられている。
写真集のような構成で、ほとんどの試合を観戦した者からすれば思い出深いものだが、収められたキャプションも補足程度であり、初めて観るものに感動を伝えるには物足りない。
また、ページ内での写真の順番も左から右へとなっており、本の開き方からすると見難いところもある。
せっかく将来に渡って残るような実績を残したのだから、それを収める本にもそれなりの力を入れてほしかった。
マンガ家の著者による映画評をまとめた本。
2003年から2007年にかけて各誌に掲載された111本の作品を見開きで直筆のイラストと共に紹介している。
作品はマイナーなものも多いけれど、ハリウッド作品もいくつかある。
日本映画好きとしては期待したいところだけれど、それほど多くはなく、ヨーロッパやアジアの作品が目立つ。
結局、観たことがある作品はひとつ(『ゆれる』)しかなかったのだけれど、あまり趣味とはしていない海外作品でも観てみたいと思わせる文章は、長すぎも短すぎもせず、うまくまとめられている。
紹介されている日本映画はDVDは買ったものの、まだ観ていないものがほとんど...
これをなんとかせねば。
全寮制?の男子高校で巻き起こる愛憎劇?の文庫化。
一応はBLものと分類されるようだが、露骨な肉体描写はなく、小柄でかわいい容姿の一年生と正体不明で電波系の先輩との関係を中心に、スチャラカな展開が続く。
かわいい下級生と先輩との関係はそのまま擬似的な男女関係であり、男同士であることもそのスパイスでしかなく、邪魔者として現れるキャラクターたちも本来の恋愛もののパロディでしかない。
そうすると作品としての出来は、そのパロディが面白いかどうかなのだけれど、十分に面白くできている。
悪ノリの部分も多いけれど、それで読者を置いてけぼりにしないか、がポイント。
作者は近頃ペンネームを変えて復活したけれど、このようなギャグものばかりでなくシリアスものでも新作を期待したい。
異星体による攻撃を受けた人類が、異星体の本拠地である惑星上で戦う話。OAV5巻分が収められたBlu-rayのBOX。
南極に出現した巨大な霧の塔の超空間通路を通って侵攻してきたジャムと呼ばれる謎の存在を、人類は通路の向こうまで押し返し、戦局はフェアリーと呼ばれる向こうの惑星で行われていた。
そこで繰り広げられる航空機を中心とした戦いと、その中で異能なパイロットと戦闘機に搭載された人工知能とのコミュニケーションが描かれている。
作品名しか知らなかったが、ハードSFな設定と精細なグラフィックは見応えがある。
キャラクターデザインの多田由美の色合いが強く出ている印象で、人物たちの動きや構図などは多田由美のコミックがそのまま動いているかのようでもある。
主人公の声を堺雅人が当てているのも購入動機のひとつだが、あまり喋らない役柄のため、採用意図は今ひとつ見えない。
一方で周りの声優陣にベテランを配しているため、声の面ではしっかり成立している。
ディスクは3枚組。2枚に全5話が収められている。
画質は確かにきれいだが、画面の比率はSDのままとなっているので、ワイドモニターでは左右に大きく黒い部分が残る。
3枚目にはHD画質も含めた次回作を予感させるような映像と、軍事評論家と元戦闘機乗りという写真家の対談。対談内容はともかく、軍事評論家の歯並びの悪さにHD画質で直視することはいささかためらわれる。
付録の設定資料集とダイキャストモデルは、さほど魅力的にも思えなかったが、ファンにはアピールするのであろう。
月面都市に生きる少年たちを描いたアニメーション作品。
カップヌードルのCMに端を発したFREEDOM projectの本編として制作されたもの。
この巻では、地球にやってきた主人公二人が二年の歳月をかけて月へ向かおうとロストテクノロジーを集めてロケットを打ち上げるまで。
6巻で終わりと思っていたが、ストーリー展開も当然終わっておらず、「FREEDOM SEVEN」という予告が入って終わる。
TV CMではずっと先の展開が放映されているので、まぁ想像は付いていたけれど。
映像特典には、本編で描かれなかったというよりアナザーストーリーの様相を呈してきたTV CMが収められている。
その他の映像特典では、前巻に引き続き脚本と監督がアメリカでスミソニアンの航空宇宙博物館をロケハンがてらの見学をした模様が収められている。
アポロ計画に至るまでの歴史が貴重な資料と共に展示されており、作品の世界と相まって、興味深い映像が多く収められている。
その中で「FREEDOM SEVEN」の意味についても述べられており、とりあえず納得。
野球マンガ「巨人の星」を現代風にリメイクした作品。
この巻では前巻に引き続き、花形が高校に入り、最初の紅白戦で一年生の中心となって、二・三年生に立ち向かっていく話が描かれている。
これまで書いてこなかったけれど、とりあえず一巻から読んでいる。
暴力やお色気も現代っぽく、というより今のマガジンっぽくなっている作品は、この巻でようやく野球の試合をきっちり描いている印象がある。
次巻からまた新たなシリーズになるらしい。
世紀末を乗り越えたブッダとイエスが下界に降りて二人で中央線沿線当たりのアパートで共同生活している話。
現代の日本に言われているようなブッダとイエスがいたら、という設定を考えた時点で勝利は約束されたようなもの。
イエスはブログで人気者となり、コメントに「神降臨」と書き込まれてドギマギしたり、ブッダはマンガに挑戦したりと、日常生活を謳歌している様が面白い。
それでも、たまには後光が差してみたり、何かと鳥や動物が寄ってきたり、石をパンに水をぶどう酒に変えてみたりという特殊能力が出てきてしまい、小さなトラブルになったりする。
また、善人であることのプレッシャーや言い伝えられている人物像のギャップに悩んだりと言った小ネタも笑わせてくれる。
本当に信じている国では絶対に出版されそうにないところが良い。
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