July 31, 2008
島田雅彦が持っているTOKYO FMのラジオ番組「快楽のコンシェルジュ」でのトークを今日マチ子によりコミカライズしたもの。
小説やエッセイなどは読むけれど、ラジオ番組を聴くほどのファンではないので、トークを聞いたことはないが、いくつかのエッセイなどで紹介されているエピソードが多く、さほど新鮮さはない。
また、図らずもコミックエッセイという体裁になってはいるものの、味わい深いと言うにはちょっとつらい絵柄にもあまり思い入れすることはできなかった。
一応、各ページの欄外に著者の一言が突っ込みのように付け加えられている。
島田 雅彦: 快楽のコンシェルジュ
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July 30, 2008
その体の中に異形のものを飼っていることを感じ始める少年の話。1984年、1985年に文庫で刊行され、2001年の単行本化を経て、新書版となって刊行された第三巻。
文庫本2巻をまとめて一冊となっているが、ストーリーはさほど動かず。
主人公は東京の自由人たちの中で生活している最中に、ヤクザと関わる羽目になりキマイラ化してしまう。
周辺では雲斎が鬼骨を回すことに挑み、菊地は宇名月典善の弟子となり、埴輪道灌が雲斎の元を訪れる。
話が大きくなり、収拾が付かなくなっていくことを暗示させる巻。
夢枕 獏: キマイラ 3 菩薩変・如来変 (ソノラマノベルス)
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July 29, 2008
夢枕獏のアクション時代劇小説をコミカライズした作品。
圧倒的な画力と原作のイメージを損なわない丹念な描写は、やはり感心するばかり。
余計なト書きは一切なく、擬音の書き文字も一切ないにも関わらず、画面からは迫力ある動きが感じられる。
擬音まで写植になっているのは、日本以外での出版を見越しているのだろうかとも感じられる。
そう思えば、画面構成も逆開きからでも違和感ないように作られているようにも見える。
ストーリー進行のペースは相変わらず遅いけれど。
夢枕 獏: 大帝の剣 2 (BEAM COMIX)
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July 28, 2008
世紀末を乗り越えたブッダとイエスが下界に降りて二人で中央線沿線当たりのアパートで共同生活している話。
1巻がずっと売れ続けているそうだけれど、その勢いのまま出た2巻は驚くほど薄い。
それでも設定はそのままに面白さも変わらない。
ただ、クリスマスや正月といった季節ネタは1巻にもあった気がするし、ネタが段々と細かくディープになっていっているのは否めない。
この先どこまで続けられるか、ちょっと不安に思ったりもする。
中村 光: 聖☆おにいさん 2 (2) (モーニングKC)
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July 27, 2008
最強の座を賭けて戦う男たちの話の第22弾。Amazonのデータでは作者としてクレジットされている夢枕獏原作小説のコミック化。
何巻か前から舞台は空手・北辰館主催のオープントーナメントになっている。
ルールは既に畳の上の総合格闘技になっているので格闘技ファンには違和感なく読める。
この巻ではようやく決勝戦の模様が描かれ、決着するが、そこへ乱入する藤巻十三。
この辺は原作に割と忠実なのかと記憶を辿りながら思う。
ただ、原作のト書きの部分をアナウンサーが実況として語ってしまっているのは、やはりコミックという表現方法の限界なのかとも思う。
夢枕 獏: 餓狼伝 22 (22) (イブニングKC)
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July 26, 2008
国内プロサッカーリーグの元スター選手が監督となって弱小クラブに戻ってくる話。
前巻の名古屋戦で勝利をおさめて以降、カップ戦、リーグ戦と勝ち星を重ねるETU。
そんな中で負傷していた決定力のあるFWが帰ってくる。
若いレギュラーFW、控えに甘んじているベテランFWとチーム内でのFW争いが激化する。
FW争いも良い結果につながると見えたのもつかの間、勝てない試合が続いていく。
引き分けの試合を不満に思う選手と満足する選手、その間の争いに監督は...
あまりゲームシーンはないけれど、その裏での選手の葛藤がうまく描かれている巻。
綱本 将也: GIANT KILLING 6 (6) (モーニングKC)
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July 24, 2008
安彦良和が描く1stガンダムの豪華本第4弾。
ジャブロー編と題されたこの巻では、リュウの死、黒い三連星、マチルダの死、連邦の基地ジャブローと、1stガンダムのトピックとなるイベントが山盛りとなっている。
放送では何となく見ていた政治状況や軍の状況がきちんと把握でき、ストーリーに厚みも付いている。
ニュータイプの存在が示唆されるのもこの巻から。
カラーページがちゃんと再現されているのも豪華本ならでは。
巻末には柴田ヨクサルの安彦良和礼賛マンガが特典として掲載。これも面白く読める。
安彦 良和: 愛蔵版 機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV ジャブロー編
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July 23, 2008
近未来の赤道直下の島を舞台に働く女性たちの姿を描いた短編集。
カーボンナノチューブの工業生産法が確立されたことにより、宇宙へ出るための新しい手段として軌道エレベータが建設、その最初の建設地であるシンガポール沖リンガ島の2050年前後が舞台設定。
登場する女性たちの職業は、工業デザイナー、海上タクシーの艇長、リゾート開発系不動産会社社長、多国籍の乳幼児を抱える保育園の保育士、軌道エレベーターのキャビンアテンダント、工作機械を使った彫刻家、宇宙開発企業の企画担当。
いずれも周囲の反対や不十分な環境に抗いながら、自分の仕事を全うしていこうという女性たちの姿を力強く描いている。
その意味では、現代を舞台にしても良いような内容だが、まぁ、そこは作者の得意なところを舞台にしたということで、その良さはプラスの方向に出ている。
SF的な味付けも充分に出ていて、映像化も可能であれば楽しみになるような印象を受ける。
小川 一水: 妙なる技の乙女たち
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July 20, 2008
4輪レーサーを目指す少年の話。
前巻でF3のセレクションに参加し、実力を認められたカペタ。
もう1年待ってワークスチームからデビューするか、プライベーターからすぐにデビューするか判断を迫られる。
自分の直感を信じてF3デビューを決意するカペタ。
シーズン前に車体の納品、シェイクダウンが進められていく。
その中で明らかになるもうひとつのエンジンメーカーの実力。
プライベーターとワークスチームという敵対関係以外にエンジンメーカー間での敵対関係も描かれ、面白い構図が見え始める。
到底、上位進出が望めなくなったカペタだが、マカオGPの存在と出場資格を知り、闘志を燃やす。
レースシーンはないものの、これまであまり描かれなかった恋愛模様のようなものが冒頭から炸裂。
長めのおまけ漫画もその流れの中で面白く読める。
曽田 正人: capeta(カペタ) 17 (17) (講談社コミックスデラックス)
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July 19, 2008
もの書きから浄土真宗の僧侶になった作者自身に関するエッセイ。
個人的には作者が18歳の時に書かれたデビュー作からほぼリアルタイムに作品を読み続け、90年代後半からぱったりと作品を見なくなっていたため、まさかこんな状況になっていたとは、という驚きと共に読まざるを得なかった。
内容は、40歳前にして僧侶を目指し、得度も受けた著者の苦労話や、一般に思われているであろう坊主の印象と現実を面白く描いている。
小説では透明感溢れると称された文体はそのままエッセイでは読みやすく分かりやすいものとなっている。
いささか過剰とも思える正座のつらさに関する記述も、繰り返し繰り返し出てきても嫌味な感じがせず、読み疲れることはない。
宗派の違いこそあれ、単純に僧侶の生活や葬式のしきたりを確認するだけでも面白くは読めるだろう。
最後の章には、泣かせどころもあり、サービスも忘れていない。
あと、個人的には「~ではありませんか? ありませんか。そうですか。」という形式の文末があまり好きではないのでちょっと鼻についた。
川西 蘭: 坊主のぼやき
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July 18, 2008
菊地秀行の超未来を描いたファンタジーノベルのコミック化。
1巻の印象と比べると、絵柄のきれいさよりもややユーモラスな印象を強く受ける。
この巻くらいまでは、原作の小説も「Dの正体は?」「貴族はなぜ滅びたのか?」「貴族の目指したものとは?」といった作品を通してのテーマが見られ、ストーリーも面白いのだが、そうした緊迫感は残念ながら伝わってこない。
絵は雄弁であるからか、謎解きが一枚の絵によってあからさまになるため、緊迫感が削がれるのかもしれない。
また、アクションシーンの動きはきちんと描かれていないため、粗雑な印象も受ける。
元の小説が面白い時期のものだけに残念な印象を強く受ける。
原作/菊地秀行・作画/鷹木骰子: バンパイアハンターD 2 風立ちて“D” (MFコミックス)
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July 17, 2008
「鉄腕バーディー」のアニメ化に合わせて発行されたムック。
内容はアニメ化に当たっての設定資料集的なものと、いくつかのバリエーションが存在するバーディーの歴史を振り返るもの。
その中には、単行本未収録の読み切りも含まれている。
読み切り作品は作者の絵柄の変遷も見ることができて感慨深い。
昔の絵は見るに堪えないというマンガ家もいるけれど、ゆうきまさみの場合は昔もテクニックとしては古さを感じさせるものの、決して見づらくない点が優れているように感じられる。
巻末では掲載しているヤングサンデーの休刊を前提とした今後の予定にも触れている。
ゆうき まさみ: 鉄腕バーディーARCHIVE (ヤングサンデーコミックス ワイド版) (ヤングサンデーコミックススペシャル)
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July 16, 2008
宇宙のテロリストを追ってきた捜査官バーディーが地球の少年と一心同体になって敵を追っていく話。
いくつかの事件を通して、主人公を怪しいと考える人物がいよいよ核心に迫ってくる。
そこへ宇宙連邦内の勢力争いでバーディーの立場は不安定になってゆく。
そして、ついに主人公たちは連邦の宇宙船内に転送されてしまう。
主人公への疑いの目と現実を受け入れる部分などはうまくバランスを取っている。
ただ、この巻に入って主人公の性欲に関する部分が強く描かれているのは、何の影響のなのだろうか。
連載の掲載雑誌の休刊と関連あるのかと勘ぐってしまう。
ゆうき まさみ: 鉄腕バーディー 19 (19) (ヤングサンデーコミックス)
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July 09, 2008
北欧バイキングを描いた作品。
舞台はデンマーク・ヴァイキング艦隊が侵攻していたイングランド。
クヌート王子の護衛役に就いたアシェラッドの軍団はトルケルの軍団に追いつかれ蹂躙される。
トルフィンは一矢報いるためにトルケルに一騎討ちを挑み、トルフィンの父親トールズの記憶を賭けてトルケルはこれを受ける。
圧倒的な体格差に片腕しか使えなくなるトルフィンだが、アシェラッドの策を受けてトルケルに挑んでいく。
そうした凄惨な戦いの現場の中でクヌート王子は世の理に目覚め、自分のなすべきことを自覚する。
それを踏まえた新たな枠組みが成立して、以下次巻。
幸村 誠: ヴィンランド・サガ 6 (6) (アフタヌーンKC)
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July 08, 2008
神戸を舞台にしたブティックを経営する女性の話。
正直、仕事のできる女性、年下の恋人といったシチュエーションは、似たような話が多く、たまにしか刊行されないので、どれがどれだか分からなくなっている。
それでも、ストーリーを引っぱっている部分もないので、前巻を思い出さなくても違和感はなく読むことはできる。
ストーリーとしてはメリハリがあるけれど、店とメーカーの関係が少々分かりにくいか。
まぁ、それも一興。
西村 しのぶ: ライン 4 (4) (ワイドKC キス)
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July 07, 2008
その体の中に異形のものを飼っていることを感じ始める少年の話。1982年に文庫で刊行され、単行本化を経て、新書版となって刊行された第二巻。
文庫本にして2巻分を1冊にまとめているが、前半では主人公の大鳳吼はほとんど登場せず、九十九三蔵が主人公のように振る舞い、舞台も東京・新宿、台湾にまで拡大し、これから展開するストーリーの地固めといった印象。
後半は徐々にストーリーが動き出すが、それはジュブナイルとはおおよそ思えないようなヒロインの過酷な運命を遠慮なく描き出している。
ところで、一箇所誤植を見つけたが、単行本と比較しても相違があった。単なる印刷し直しなのにどこで相違が生じるのか、本の作り方として興味深い。
夢枕 獏: キマイラ 2 飢狼変・魔王変 (ソノラマノベルス)
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July 04, 2008
安彦良和が描く1stガンダムの第17弾。
この巻より舞台は再び宇宙へ。
ホワイトベースはシャアの追撃を振り切り、サイド6へ。
カムランとミライのエピソードなど記憶を呼び起こされるものも多い。
この巻でアムロは父親との再会、別離、ララァとの出会い、シャアとの初対面を果たす。
そうしたエピソードが多い割に、アムロの感情的な部分が伝わってこないのは不思議。
他のキャラクターたちの方に哀しさが多いからだろうか。
ストーリーはホワイトベースがサイド6を脱出するところまで。
安彦 良和: 機動戦士ガンダム THE ORIGIN (17) ララァ編・前 (角川コミックス・エース 80-20)
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July 03, 2008
手製の少女マンガを抱えた地方公務員と、家庭に居場所をなくした女子高校生の話。
冴えない地方公務員が抱える少女マンガを読んだ女子高校生は、そのまま男の手を引っ張って東京に行き出版社に作品を持ち込む。
即座に掲載が決まり、続編も求められ、作者とされた女子高校生と保護者である兄にされた公務員はホテルでの缶詰め生活が始まる。
持ち込まれた出版社の編集者は仕事にやりがいも持てず、恋愛にも疲れている。
女子高校生の家族はそれぞれにトラブルと、家族以外との恋愛の予感を感じ、徐々に家から離れていく。
そうしたエピソードが、中心となる男女二人の間に起こる感情とドタバタの合間に挿入され、雰囲気を形成していく。
クライマックスに向けて起こる事件とその顛末、エピローグに至るまでの流れがよどみなく、見事な読後感を味合わせてくれる。
西 炯子: 亀の鳴く声 (フラワーコミックス)
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July 02, 2008
読み切り4作品を収めた短編集。
SFからファンタジー、恋愛ものからBLっぽいものまで幅広い。
どれもクオリティーは高いが、お気に入りは「恋愛は、普通。」。カレカノのようなコメディー感覚がホッとさせる。
津田 雅美: ノスタルジア (花とゆめCOMICS)
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July 01, 2008
その体の中に異形のものを飼っていることを感じ始める少年の話。1982年に文庫で刊行され、単行本化を経て、新書版となって刊行された第一巻。
単行本化の際に購入して読んではいるが、改めて読み直しても面白く感じるところはさすが。
いじめられっ子の美形の少年が小田原の高校で出会った先輩、拳法などを通して、自分の中にいるものを感じ、力を徐々に表に出していく。
ジュブナイルとして刊行されたとはいえ、青臭く遠慮した部分も感じられず、今でも充分に読み応えがある。
新書版となるに当たって加筆・訂正をしていると言うが、果たして?
この巻では、文庫2巻をまとめ、主人公が丹沢山系の修行の中で異形への変貌を見せるところまで。

夢枕 獏: キマイラ 1 幻獣少年・朧変 (ソノラマノベルス)
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