川西 蘭: 坊主のぼやき
もの書きから浄土真宗の僧侶になった作者自身に関するエッセイ。
個人的には作者が18歳の時に書かれたデビュー作からほぼリアルタイムに作品を読み続け、90年代後半からぱったりと作品を見なくなっていたため、まさかこんな状況になっていたとは、という驚きと共に読まざるを得なかった。
内容は、40歳前にして僧侶を目指し、得度も受けた著者の苦労話や、一般に思われているであろう坊主の印象と現実を面白く描いている。
小説では透明感溢れると称された文体はそのままエッセイでは読みやすく分かりやすいものとなっている。
いささか過剰とも思える正座のつらさに関する記述も、繰り返し繰り返し出てきても嫌味な感じがせず、読み疲れることはない。
宗派の違いこそあれ、単純に僧侶の生活や葬式のしきたりを確認するだけでも面白くは読めるだろう。
最後の章には、泣かせどころもあり、サービスも忘れていない。
あと、個人的には「~ではありませんか? ありませんか。そうですか。」という形式の文末があまり好きではないのでちょっと鼻についた。
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