戸田 邦和: 龍時 8
U-16サッカー日本代表の補欠として出場した試合に認められスペインに渡った少年の話。野沢尚原作のコミカライズ。
最終節バルセロナ戦を前に、龍時は代理人契約を巡り目の前に現れた父親に別れを告げる。
勝っても順位の変動のない最終節、ベンチ入りした龍時は、監督の守備重視の戦術から出番はないと見ていた。
あるとすれば、大量失点後の敗戦処理か。
バルセロナのスター選手たちを相手に防戦一方のアトレティコだったが、GKの活躍もあり無失点で前半を終える。
しかし後半、得点を狙いにFWを投入したアトレティコは逆にゴールを割られてしまう。
この場面で監督は龍時をピッチに送り出す。
この巻で、原作の1巻はおしまい。
絵の表現としては大げさなところはあるし、バルセロナの実名の選手たちを似せようとして他の登場人物とタッチは変わっているし、その割には似ていないし、それでも原作の良さに引っ張られてうまくラストシーンにつなげている。
ただ、あとがきに原作の2巻を引き続き描くことが宣言されており、恋愛模様なども入れたことで今ひとつ存在感の薄い原作だっただけに、ここで終えておけば、と思ったりする。
Comments