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December 09, 2009

川西 蘭: あねチャリ

自転車と出会って、自転車競技にのめり込んでいく少女の話。

主人公・早坂凜は怪我により続けていたバレーボールを辞めざるを得なくなり、学校にも行かなくなってしまった16歳。
運動をしなくなったことで自分の体が緩んでいることに気づいた凜は、自転車ダイエットの記事を見て、自転車に乗り始める。
当初はママチャリで河川敷を走るだけだったが、あるきっかけで元競輪選手と出会い、競輪や自転車競技で使うピストバイクに触れ、本格的に自転車に乗り始める。

競技との出会い、良い師匠との出会い、それまでの生活との別離、競技に取り組む上で立ちはだかる障害と味方の出現、こうしたスポーツ小説のエッセンスが見事に凝縮されている。
主人公を女性にして、元来体育会系だけれど、一旦引きこもっているという設定がエッセンスを引き立てている。
それでいて、非現実的な根性論や才能の飛躍もなく、すっと物語に入っていける。
そのため、ラストに向けて気持ちの良いカタルシスを味わうことができた。

でも、いちばん気に入ったのは、実家を出て師匠に弟子入りするくだりで父親が理解を示すところ。
こういうエピソードで涙腺が緩む歳になってしまったのだなと、改めて感じた。

川西 蘭: あねチャリ

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