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April 30, 2010

津田 雅美: ちょっと江戸まで 3

江戸幕府405年後という架空の世界を舞台に隠し子が江戸に出てきて非常識な行動でお騒がせする話。

すっかり珍妙でなんでもアリなこの設定にも馴染んでいるようで、日常のエピソードが楽しく描かれている。

最初の巻ではあまりの設定に怒りにも似た感情もあったが、ここまで来ると楽しそうだからいいか、という気にもなってきた。
それはそれで大したものだと思う。

津田 雅美: ちょっと江戸まで 3 (花とゆめコミックス)

津田 雅美: ちょっと江戸まで 3 (花とゆめコミックス)

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April 29, 2010

浦沢 直樹: BILLY BAT(3)

第二次大戦後すぐの日本を舞台に、自分の作品が模倣であることを疑い日本にやってきた日系アメリカ人のマンガ家の話。

だったはずだが、前巻から巻物だか古文書だかをめぐる時空を超えた争奪戦が描かれるようになり、この巻では戦国時代の忍者の様子がメインに描かれている。

この巻だけ読めば忍者モノとしか思えないだろう。
作者の器用さはわかるけれど、先行きの展開が心配にならざるを得ない。

浦沢 直樹: BILLY BAT(3) (モーニングKC)

浦沢 直樹: BILLY BAT(3) (モーニングKC)

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April 28, 2010

高屋 良樹: 強殖装甲ガイバー (27)

悪の組織クロノスと戦う少年の話。第27弾。

この巻でもガイバー自体は登場せず、クロノス内部の事情や人類創世の謎に迫る取り組みや女ガイバーの戦いなどが描かれている。
いろいろと動き始めてはいるものの、やはりインターミッションな印象を受ける巻。

高屋 良樹: 強殖装甲ガイバー (27) (角川コミックス・エース 37-27)

高屋 良樹: 強殖装甲ガイバー (27) (角川コミックス・エース 37-27)

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April 27, 2010

小山 宙哉: 宇宙兄弟(9)

宇宙飛行士を目指す兄弟の話。

月面探査の中でトラブルに巻き込まれた弟・日々人はあらゆる努力で生還を試みる。
また、トラブルを知った兄・ 六太は非凡な洞察力で救助手段を提案するが、NASAに却下されてしまう。
果たして日々人は生還できるのか。

結果は予想できるとしても、そこまでの設定にも無理はなく、息詰まる展開が続き、カタルシスを得られる。
泣けるシーンもあるが、脱力系の描写が肩の力を抜いた感じで心地よい。

小山 宙哉: 宇宙兄弟(9) (モーニングKC)

小山 宙哉: 宇宙兄弟(9) (モーニングKC)

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April 26, 2010

獣木 野生: 蜘蛛の紋様 4

1980年代のアメリカ西海岸を舞台にした大河ドラマ、パーム・シリーズの第33弾。最終章の第4巻。

パームファンにはお馴染みの初期エピソードが丹念に描かれている最終章。
この巻ではジェームスの牧場からの脱出劇が描かれる。

とはいえ、決して痛快なものではなく、FBIも絡んで多くの血が流れる。
これまでも断片的に描かれていたエピソードが真正面から痛々しく描かれている。

目を背けずに見ておきたい。

獣木 野生: 蜘蛛の紋様 4 (パーム 33) (WINGS COMICS) (ウィングス・コミックス)

獣木 野生: 蜘蛛の紋様 4 (パーム 33) (WINGS COMICS) (ウィングス・コミックス)

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April 25, 2010

重野 なおき: 信長の忍び 2

戦国時代、信長とそれに仕える女忍者を中心にした4コマギャグマンガ。

一応、史実に沿って時系列になっており、この巻では美濃を攻め落とし、岐阜を作り、京都へ上るまでが描かれる。

相変わらずギャグのレベルは維持しながら、キャラクターをあまり勝手させないクオリティの高さを保っている。

重野 なおき: 信長の忍び 2 (ジェッツコミックス)

重野 なおき: 信長の忍び 2 (ジェッツコミックス)

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April 24, 2010

刻夜 セイゴ: 低俗霊MONOPHOBIA (1)

ひとつの肉体に生まれた双子の兄妹が悪霊を退治していく話。奥瀬サキ原作。

絵柄も見やすく、設定や絵の印象からは萌え系を連想させるがそこを外さずにアクションシーンもきちんと入れているのが印象的。

刻夜 セイゴ: 低俗霊MONOPHOBIA (1) (角川コミックス・エース 273-1)

刻夜 セイゴ: 低俗霊MONOPHOBIA (1) (角川コミックス・エース 273-1)

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April 23, 2010

吉祥 寺笑: 第六大陸 4

2025年から2037年にかけて月面に有人施設を建設しようとする日本の民間企業を描いた小川一水のSF小説のコミカライズ。

この巻ではさらにスピードアップし、1ページで何年か進むこともしばしば。
それが主人公の民間企業のサラリーマンと依頼主である財閥令嬢の天才少女との関係に影響を与えるというのが恋愛面のエピソード。

月面計画面では、有望な事業としてNASAがライバルとして登場。
また、アメリカの陰謀により国際司法裁判所に訴えられてしまう。
荒唐無稽な月面計画を現実の法に照らして妥当性を論じているところが特徴的な原作のニュアンスをほぼ正しく表現しており、好感が持てる。

吉祥 寺笑: 第六大陸 4 (Flex Comix)

吉祥 寺笑: 第六大陸 4 (Flex Comix)

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April 22, 2010

おかざき 真里: サプリExtra

広告代理店に勤める女性の話の番外編。

最終巻のラストで2年という時間の空白があったが、その間の出来事や後日談を短編の形で収録。
あとはQ&A形式での作品に関する著者へのインタビュー、絵コンテなどが収められている。

こういうものは発表しないで読者の想像に任せるもので、ゆえに本編で描かなかったわけで、それを描いてしまうことには若干の違和感を覚える。
とはいえ、インタビューや絵コンテの内容はいろいろと興味深いものになっている。
一方で、広告会社の社員の感想文は完全に蛇足。

おかざき 真里: サプリExtra (Feelコミックス)

おかざき 真里: サプリExtra (Feelコミックス)

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April 21, 2010

春日 武彦: しつこさの精神病理 江戸の仇をアラスカで討つ人

精神科医の著者が実際に扱ったり事件報道や小説の登場人物を題材に「しつこさ」という感情をベースにした精神病理について解説した本。

嫉妬や怒りといった感情は人間誰しも持っているものだが、それが「恨み」や「復讐」といった形となるのはなぜなのか。
それが成就したとして安定や幸福に繋がらないことは容易に想像出来そうなものなのに、それが認識できない時点で狂気の領域に入り込んでいると言える。

いくつかの例の中では第四章で述べられている「恋愛妄想」と「ストーカー」との違いについての解説が興味深い。
流行語のように安易に「ストーカー」という言葉を使いすぎている弊害もあるのだろうな、と感じさせてくれる。

春日 武彦: しつこさの精神病理  江戸の仇をアラスカで討つ人 (角川oneテーマ21)

春日 武彦: しつこさの精神病理 江戸の仇をアラスカで討つ人 (角川oneテーマ21)

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April 20, 2010

井上 荒野など: 女ともだち

5人の女性作家による「派遣社員」をテーマにした短編集。

収録作品は角田光代「海まであとどれくらい?」、井上荒野「野江さんと蒟蒻」、栗田有起「その角を左に曲がって」、唯野未歩子「握られたくて」、川上弘美「エイコちゃんのしっぽ」の5編。

どれも派遣社員を主人公にしてはいるが、それを活かしているかはちょっと微妙。
若い正社員でもアルバイトでも契約社員でもあまり影響はないだろうといった感じ。

まぁ、その程度の若いと言っても30歳代までの女性の話というところ。

井上 荒野: 女ともだち

井上 荒野: 女ともだち

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April 14, 2010

東京ヴォードヴィルショー『無頼の女房』

作家がまだスターであった時代を舞台に破天荒な生き方をする作家とその周辺を描いた作品。

主人公(佐藤B作)は酒の飲みすぎと薬づけで身を削りながら作品を書き続けている作家で、書き上げると二階から飛び降りるような奇行にも走るが、書生も担当編集者も手馴れたもの。打ち上げと称しては、近所の作家を呼んだりしながら飲み続ける。
同居する女(あめくみちこ)は秘書だ、愛人だと言われながらも、やがて「奥さん」と呼ばれる立場にささやかな幸せを感じている。

やがて、主人公は連載で若い頃に女流作家に抱いた恋心を描く。
そのことに嫉妬にも似た気持ちを抱く同居の女。そして、二枚目で売り出し中の作家がその女流作家の妹という女性を主人公宅に連れてくることで騒動が巻き起こる。

「芸のためなら~」というフレーズが作家にも通用していた、ある意味良き時代を生きる人々を生き生きと描いている。
進んで破天荒な生き方をする作家が、身近な幸せを見つけていくラストからのくだりはお約束と言えるだろう。

特に予備知識を入れていなかったので、途中からは実在の作家をモデルとしてどこまで参考にしているのだろうかと気になってばかりいた。主人公は坂口安吾で二枚目が太宰治、近所の作家が檀一雄だったのかな。

~2010.4.7 新宿 紀伊國屋ホールにて~

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