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May 30, 2011

山本 英夫: ホムンクルス 15

頭蓋骨に穴を開けるトレパネーションという手術によって、人間の本質が映像として見えるようになった男の話。完結巻。

結局は途中から登場した謎の女の正体を見極めて、トレパネーションに戻ってオシマイ。

単行本だけの書き下ろしというのも、後日談を描いたものだが、今ひとつ。
何にせよ、ようやく終わったという感じ。

山本 英夫: ホムンクルス 15 (ビッグコミックス)

山本 英夫: ホムンクルス 15 (ビッグコミックス)

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May 29, 2011

安田 剛士: 振り向くな君は(2)

北海道から来た少年と病弱な少年が同じ都内の高校に入ってサッカーに取り組む話。

さすがに主要キャラクターが2人ではサッカーは無理と考えたのか、この巻ではムリめな展開でGKとDFに卓越した能力を持つ選手を加え、強豪校との練習試合に挑む。

いきなり先制点を決めるが、相手もタレントぞろいで押し込まれ、秘密兵器も登場し同点に追いつかれる。

一進一退なのは面白いが、まだ前半途中。
このペースで公式戦や何かの大会まで辿りつけるのだろうか。

安田 剛士: 振り向くな君は(2) (少年マガジンコミックス)

安田 剛士: 振り向くな君は(2) (少年マガジンコミックス)

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May 28, 2011

森 恒二: デストロイアンドレボリューション 1

閉塞感に苛まれた少年たちが社会に対してテロを仕掛けていく話。

優れた頭脳を持て余している少年と、ひきこもりから抜けだしたばかりだが不思議な能力を持つ少年が、お互いが持つものに惹かれて、それらを利用してテロを計画する。

現実の社会に閉塞感がある以上、こうしたカタルシスを与えてくれる作品がこれまであまり無かった事のほうが不思議に感じる。
ただ、こうして読者の気持ちを煽る作品はその落とし所、すなわちラストの収め方が難しいのもまた確かだろう。

多分にピカレスクというジャンルでも語られるであろうこの作品のラストは観てみたいと思わせる。

森 恒二: デストロイアンドレボリューション 1 (ヤングジャンプコミックス)

森 恒二: デストロイアンドレボリューション 1 (ヤングジャンプコミックス)

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May 27, 2011

おかざき 真里: & 2

古民家を借りて夜間はネイルサロンを開く病院事務の20代独身女性の話。

前巻でキスした年上の医者への思いを恋愛かどうかで思い悩みながら、もうひとつの仕事もテコ入れが必要になってくる。

20代後半の設定なのに、恋愛下手というか恋愛経験がないというのは、現実にそうした人たちがいるとしても、読者に受け入れられているのか、読むたびに不思議になる。

まだネイルサロンをテコ入れしていこうとする方が色々と面白い展開が見込まれるので、救いがある感じ。

おかざき 真里: & 2 (Feelコミックス)

おかざき 真里: & 2 (Feelコミックス)

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May 26, 2011

西 炯子: 姉の結婚 1

故郷に戻り図書館司書をしているアラフォーの女性が元同級生に言い寄られる話。

同級生がイケメンの医者になっているというベタな設定は押さえつつ、執拗なほど積極的だったり、既婚者でいることが分かったり、結婚相手が自分に似ていたり、といったいくつものネタが同時進行で展開していく。

そのスピーディーな展開の中で、転がり込んでくる年の離れた妹の存在が良いスパイスになって重くなりそうな話を読みやすくしている。

相手の男の積極性がいい年してという感じで面白い。

西 炯子: 姉の結婚 1 (フラワーコミックスアルファ)

西 炯子: 姉の結婚 1 (フラワーコミックスアルファ)

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May 25, 2011

なるしま ゆり: ライトノベル(1)

若手ライトノベル作家が自分の作品とリンクした殺人事件に巻き込まれていく話。

サスペンスなのか、ホラーなのか、まだ判断つきかねるが、前振りは割とテンポよく進んでいる。

キャラクターは面倒臭そうなのばかりなのが、この後読み続けていけるか懸念される点。

なるしま ゆり: ライトノベル(1) (KC×ARIA)

なるしま ゆり: ライトノベル(1) (KC×ARIA)

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May 23, 2011

エクスマキナ -APPLESEED SAGA-

世界大戦後の世界の中心となる未来都市オリュンポスを舞台にサイバーテロに挑む特殊部隊の活躍を描いた作品。初見。

人、サイボーグ、バイオロイドが共存する都市で、その三角関係を描くことがこの作品の主題か。

サイバーテロはマッドサイエンティストの暴走によるもので、その手法も割と作品の冒頭にバレてしまうところなど、ストーリーは割と陳腐。

フルCGアニメはやはり慣れない。特に恋愛関係の場面では。

映像特典では「20倍速」というのが面白かった。一度見ると、これでも何とか分かるものだということも新発見。

: エクスマキナ -APPLESEED SAGA- [Blu-ray]

エクスマキナ -APPLESEED SAGA- [Blu-ray]

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May 22, 2011

イノセンス アブソリュート・エディション

人々が電脳化された近未来。少女型の愛玩用ロボットが暴走し、人間を殺傷するという事件を巡る話。

割とBlu-rayの当初にこの作品は購入して、その映像の美しさから、以降、DVDよりBlu-rayを購入するようになったきっかけにもなった。
久しぶりに観たわけだが、ストーリーは大体覚えていても飽きさせないのは、さすがに出来の良さから来るのだろう。

とはいえ、どこがアブソリュートになっているかの説明がないのは残念。

映像特典が「スカイ・クロラ」の宣伝ばかりなのもなんだかなな感じ。

: イノセンス アブソリュート・エディション [Blu-ray]

イノセンス アブソリュート・エディション [Blu-ray]

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May 21, 2011

ベクシル -2077 日本鎖国- [Blu-ray]

ロボット開発を巡って鎖国した日本にアメリカ特殊部隊が潜入する話。初見。

日本を取り囲むようにあらゆる電波を遮断して衛星写真も撮影できないようにする情報鎖国という手段を取った日本だが、ロボット産業の企業との取引だけは行われており、そこで怪しい動きが見られるということでアメリカ特殊部隊が日本に潜入し、10年振りにその姿を目のあたりにするという設定。

この設定自体は面白いが、中のストーリーは今ひとつ。

マッドサイエンティストの野望やら、人間そっくりのロボットやら、そこに絡む特殊部隊の中での恋愛やら、巨大企業に無謀な作戦で挑む人々やら、割とありがち。

フルCGの絵柄にもなかなか慣れない。メカなどは良いがキャラクターの動きは2Dアニメの方がそれらしく見えるのはなぜだろう。

: ベクシル -2077 日本鎖国- [Blu-ray]

ベクシル -2077 日本鎖国- [Blu-ray]

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May 20, 2011

唯野 未歩子: きみと澄むこと

様々な関係のカップルの姿を描いた短篇集。

作品はそれぞれ独立しているが、登場人物がリンクしており、全体として連作となる構成。

東京山の手に住む彼ら彼女らの日常や悩みが淡々と描かれている。

どこかで感情移入出来ればそれなりに読めそうだが、それがないと印象の薄い作品となってしまいそう。

唯野 未歩子: きみと澄むこと

唯野 未歩子: きみと澄むこと

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May 19, 2011

小川 一水: 群青神殿

世界の海に現れて大型船を襲う謎の存在に鉱山会社の潜水艇コンビが挑む話。初見。

大型船の謎の事故が続き、鉱山会社でメタンハイドレート探索をしていた潜水艇にも協力が求められ、事件に巻き込まれていく。

深海の描写、人類が翻弄される謎の存在の大きさ、海を封じられることに対する日本経済への影響など、SFをリアルたらしめる描写も十分。

2002年に出版された作品の再版ということで、あとがきによれば多少手を入れたとのことだが、さほど違和感はない。
インターネットの存在があまりないのは時代性なのか。

小川 一水: 群青神殿 (朝日ノベルズ)

小川 一水: 群青神殿 (朝日ノベルズ)

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May 15, 2011

小川一水: 青い星まで飛んでいけ

ちょっと異色なSF短篇集。

想像力を試される未知の存在との遭遇モノや、意識のみの存在モノなどがある一方、エセ科学と呼ばれるものを想起させる作品もある。

中では「占職術師の希望」が気に入った。

小川一水: 青い星まで飛んでいけ (ハヤカワ文庫JA)

小川一水: 青い星まで飛んでいけ (ハヤカワ文庫JA)

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May 14, 2011

内藤 泰弘: 血界戦線 3 ―震撃の血槌―

かつてニューヨークと呼ばれ、現世と異界の入り交じる街、ヘルサレムズ・ロットを舞台に、超人秘密結社「ライブラ」の活躍を描いた作品。

この巻ではメンバーのスリルと危険に満ちた日常生活の様子が描かれたインターミッションっぽい話と自動車を食い取り込みながら巨大化していく超常人との戦いを描く。

いずれもテンポよく面白く読ませる。

あとがきでは東日本大震災後の東京というか作者の周りの様子が描かれている。
こういう形でマンガ家がこの震災について描いたのはこれが最初くらいだろうか。

内藤 泰弘: 血界戦線 3 ―震撃の血槌― (ジャンプコミックス)

内藤 泰弘: 血界戦線 3 ―震撃の血槌― (ジャンプコミックス)

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May 13, 2011

津田 雅美: ちょっと江戸まで 5

江戸幕府405年後という架空の世界を舞台に隠し子が江戸に出てきて非常識な行動でお騒がせする話。

もはや江戸がどうとか現代がどうのこうのというより、野生児として育った娘と、女性っぽい若殿の組み合わせでのドタバタラブコメディ。

この巻ではその舞台設定を踏まえて家継争いが描かれる。
これはこれで面白く読める。

ただキャラクターの見分けが付きにくくなっているのが玉に瑕。

津田 雅美: ちょっと江戸まで 5 (花とゆめCOMICS)

津田 雅美: ちょっと江戸まで 5 (花とゆめCOMICS)

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May 12, 2011

ヤマザキマリ: テルマエ・ロマエ III

古代ローマの建築家が現代日本へのタイムスリップを通じて風呂文化に目覚めていく話。

3巻にもなると、そろそろネタもなくなってくるのではないかと思われたが、温泉街、五右衛門風呂、健康ランドと、割と違和感なくこれまで同様のパターンを踏襲している。

それよりも実写映画化の情報が不安。

ヤマザキマリ: テルマエ・ロマエ III (ビームコミックス)

ヤマザキマリ: テルマエ・ロマエ III (ビームコミックス)

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May 11, 2011

星里 もちる: ちゃんと描いてますからっ! 1

マンガ家の父親を持つ女子中学生の話。

ネームまでは天才的な父親はいつしか絵を描かなくなり、代わりに主人公と妹、アシスタントひとりが仕上げている。

そうした設定の中で、家庭内の泣き笑いや父親のファンだという先輩との恋愛模様がドタバタコメディーの形で描かれている。

ハートウォーミングなホームドラマという、この作者の作品をずっと読んできて、得意分野と思われるだけに長く期待していきたい話。

星里 もちる: ちゃんと描いてますからっ! 1(リュウコミックス)

星里 もちる: ちゃんと描いてますからっ! 1(リュウコミックス)

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May 10, 2011

幸村 誠: ヴィンランド・サガ(10)

北欧バイキングを描いた作品。

前々巻で大きく展開しデンマークで奴隷として働いているトルフィンの姿を中心に描かれる。

畑を耕すことで、作物を育てることを知ったトルフィンは、人の命をやり取りするそれまでの生き方に悩み、暴力から逃れようとする。

この舞台での登場人物も揃ってきて、ひと波乱の前の準備ができたような印象の巻。

幸村 誠: ヴィンランド・サガ(10) (アフタヌーンKC)

幸村 誠: ヴィンランド・サガ(10) (アフタヌーンKC)

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May 09, 2011

今 敏: 新装版 海帰線

神社に「海人の卵」が祀られているような海辺の町が開発と自然保護で揺れる中で言い伝えがよみがえる話。2010年8月に急逝した今敏の中編。

1990年の連載とのことで、開発か自然かというテーマも時代を感じさせる。
絵も大友克洋を思わせるけれど、思い起こせばその頃はこの手の絵柄は多かった気がする。

ラストの津波のシーンは、今だからこそ迫力あるように見えるのは皮肉なものだ。
ストーリーは割と陳腐。
あとがきによれば、アニメ監督としての方が有名な作者は二足の草鞋のつもりだったようだが、一般の認識の通りで良いような気もする。

今 敏: 新装版 海帰線 (KCデラックス)

今 敏: 新装版 海帰線 (KCデラックス)

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May 08, 2011

ツジトモ: GIANT KILLING(19)

国内プロサッカーリーグの元スター選手が監督となって弱小クラブに戻ってくる話。

前半は前巻に引き続き神戸戦。
先制され、さらにGK緑川の負傷で自分を責める椿だったが、ひとつのプレーで覚醒する。

後半は山形戦。
オールスターで顔見知りとなった巽と山形の監督・佐倉は、いずれも相手を徹底的に分析し、嫌がるところを突いていくタイプ。
勢いに乗るETUに対し、2部リーグから上がってきたばかりの山形との戦いは、監督同士の知恵比べの場となっていく。

神戸戦の椿のシュートは読んでいても叫んでしまうような展開。
そうやってワクワクしながら読めるのは、実際の試合も見ているからなのだろうな、とも思う。

各話の間に挟まれる小さなひとコマの面白さも健在。

ツジトモ: GIANT KILLING(19) (モーニングKC)

ツジトモ: GIANT KILLING(19) (モーニングKC)

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May 07, 2011

ゆうき まさみ: 鉄腕バーディーEVOLUTION 7

宇宙のテロリストを追ってきた捜査官バーディーが地球の少年と一心同体になって敵を追っていく話。

浄火学館の本部に潜り込んだバーディーは、襲撃者との戦いのドサクサの中で教主様ことクリステラ・レビとの邂逅を果たす。
逮捕を宣言するバーディーだったが、クリステラ・レビの生まれ育ちの話を聞き、同様を覚える。

クリステラ・レビの過去が描かれることで、真相に少し近づいた巻。

ゆうき まさみ: 鉄腕バーディーEVOLUTION 7 (ビッグコミックス)

ゆうき まさみ: 鉄腕バーディーEVOLUTION 7 (ビッグコミックス)

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May 02, 2011

3軒茶屋婦人会「紅姉妹」

第二次世界大戦後のニューヨークで生きてきた3人の日系人の話。わかぎゑふ脚本作品。

2012年の春、ニューヨークはソーホー地区にあるバー「紅や」でミミ(篠井英介)がグラスを傾けるところから始まり、次第に年代を遡っていく構成。

次の2001年の1月1日のシーンで、ミミにジュン(大谷亮介)とベニィ(深沢敦)を含めた3人が1人の男性を愛し、1人の息子を育て上げたという事実が明らかになり、さらに遡っていくことで3人それぞれの過去や関係が明らかになっていく。

1990年には息子の離婚、1977年には息子の結婚、1960年には息子がハワイの学校に進学、と息子の節目となるエピソードごとにバー「紅や」で集まる3人により、その時点での立場や関係、トラブルなどが描かれる。

その間、和服の着付シーンや3人でのアカペラなど見所を交え、1945年に3人が出会うところで終わる。

基本的に3人とも女装する事が前提となっている舞台だが、その縛りをうまく戦争をくぐり抜けてきた米国で生きる日系人という形の中で描いている。

時代を遡っていくという構成上、3人は老女姿で始まり、徐々に若返っていくわけだが、2人は老女からオバサンぐらいまでしか見た目は変わらないのに、篠井英介だけは老女から中年女性、魅力的な大人の女性、最後は小娘に見えるまで若返っており、良い意味での「化け物」な役者が見られる。
それだけでも観る価値はあるが、それだけと言うにはもったいない作品。

~2011.4.26 紀伊国屋ホールにて~

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