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September 21, 2012

NODA・MAP第17回公演『エッグ』

寺山修司の未完成脚本「エッグ」を再現しようとする話。野田秀樹作・演出。

劇中劇の形で架空のスポーツ競技「エッグ」でオリンピック出場を目指す選手たちとそのスター選手とスター歌手(深津絵里)、チーム監督(橋爪功)、チームオーナー(秋山菜津子)のやり取りが描かれる。
演劇監督(野田秀樹)は寺山の脚本の罠にはまり、競技内容や時代を遡りながらオリンピック出場を閉ざされる選手たちの様子が何度も繰り返される。
やがて、「エッグ」という競技がワクチン生産工程から生まれたというストーリーから日中戦争さなかの満州国の様子が描かれる。

劇中劇という形式、時代や舞台を変えながらのリピートは分かりにくいかもしれないが、それほど難解という感じはしない。
前半の「つぶやき」という今風なキーワードで情報を表し、「音楽」と「スポーツ」で大衆をコントロールする危うさは面白かったが、ワクチンという「科学技術」の成果が現れた辺りで怪しくなり、結局は「戦争と平和」でまとめてしまうのか、という印象。
いくつも面白そうな切り口は提示されるけれど、トータルとしてそれらをまとめるようなキーワードは読み取れなかった。

舞台装置はロッカールームのロッカーが可動式になって効果的に使われており、最後まで仕掛けがわからない使い方もあった。

出演陣では妻夫木聡が前半のスター選手に対する生意気な新人選手のシーンは良かった。また、仲村トオルが想像を上回る見事な肉体を披露しており、まるでEXILEのよう(EXILEを実際に見たことはないけれど)だった。

事前にまったく予備知識を入れずに観たが、少しは入れていった方が良かったのかも。

~2012.9.19 東京芸術劇場プレイハウスにて~

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