夢枕 獏: 荒野に獣慟哭す 8
記憶をなくした男が超人的な能力と共に自らの過去と陰謀に立ち向かっていく話。原作小説のコミック化第8弾。
前巻からメキシコ編。引き続きのアクションシーンもジャングルを舞台にした雰囲気も充分に楽しめる。
敵対関係の整理も図られるが、何となくすっきりしない。
また、狂言廻し役の作者本人みたいのが段々目立ってきているのも?
記憶をなくした男が超人的な能力と共に自らの過去と陰謀に立ち向かっていく話。原作小説のコミック化第8弾。
前巻からメキシコ編。引き続きのアクションシーンもジャングルを舞台にした雰囲気も充分に楽しめる。
敵対関係の整理も図られるが、何となくすっきりしない。
また、狂言廻し役の作者本人みたいのが段々目立ってきているのも?
野球マンガ「巨人の星」を現代風にリメイクした作品。
この巻では星雲高校との練習試合の続き。
星飛雄馬との戦いを熱望する花形だったが、星雲高校のマウンドはエースが居残る。
で、そのエースには、マウンドを譲れない過去が...
と、こーゆーサブキャラクターに焦点を当てて、過去を語らせ、話をつなげるのは「オーバードライブ」でもあったけれど、マガジン系の得意技なのかしら。
主要キャラクターだけでも十分なのに、これ以上サブキャラでページ使ってどうする、と思うのだけれど、致し方ないのか。
そんな諦めにも似たムードで次巻ではいよいよ星飛雄馬の登板。
サッカー日本女子代表なでしこジャパンで活躍する女の子を描いた作品。
人よりちょっと優れた才能を持ちながら、その状況に満足せず、新たな道を見つけ、順調に進むが、やがて壁にぶち当たり、逃げだそうとするが、信頼できる仲間や先輩の言葉で、もう一度打ち込んで行こうと決意する。
そんな女の子マンガの王道のシナリオに、女子サッカーとなでしこジャパンを当てはめたもの。
だから、主人公が人気雑誌モデルでも、あっと言う間にサッカーでも日本代表に選ばれても、挫折しそうになったときに実在のなでしこジャパンの選手たちがアドバイスを送っても、おかしいと揶揄したり突っ込んだりしてはいけない。
特にサッカーのシーンの拙さは、あとがきにあるようにサッカーを観たことがない人が描いているとすれば詮無いことか。
神戸を舞台にスタイリッシュな生活を満喫している女子大生を描いた作品。
年上の恋人、若い恋人、気が置けない友人、経験豊富で訳知りな母親、南の島、神戸の街並み、キャンパス。
作者の作品では定番ともいうべき、これらの要素がてんこ盛りではあるのだが、どれがどの作品か分からなくなってしまうのが困りもの。
しかも作品の中で関係を説明する部分がほとんどないため、登場人物の相関関係を思い出すには前巻を読み返すしかない。
でも、前巻から5年振りらしいので、すぐに読み返すこともできず...
ところで、表紙と帯の装幀がかなりださい。特に帯のコピーがゴシック体なのが逆の意味で目立つ。
地方都市の生物研究所に勤めるしがない研究者が身の回りで起きる不可思議な事件を追う話。1980年代後半から1990年にかけて描かれた作品の文庫化。
生物研究所に勤める尼子全と相賀修一は身の回りで不可思議な事件が起こっていることに気付く。
そして自らの体にも不可思議な現象が起き始める。
サスペンスから怪獣もの、鬼、神獣鏡、終末神話、新興宗教、山に住むものたちといったキャッチーな要素を盛り込み、自然保護、人の妬みや嫉みといった負の感情といったテーマも入れながら、話は日本滅亡まで拡がっていく。
そんな詰め込みすぎといった印象も受けるストーリーが一応まとまっているのはさすが。
一気にクライマックスに持ち込んでいく件はいま読んでも面白い。
思えば、この話が連載されていたとき、自分も尼子さんのような髪型だったな、と感慨深く思うのだった。
ゆうきまさみの初期作品集。
こちらは「マジカル・ルシィ」とアニパロ関連の作品がメイン。
アニパロは多くが読んだことあるものだったが、これだけまとめられているのは初めてなのかもしれない。
あとがきやコメントが当時のものを収録しているのは潔いが、いまの感想も聞きたかったりする。
※の註も若年層には親切かも。
ゆうきまさみの初期作品集。
いずれも過去に出版された際に買って読んでいたものばかりだったが、改めてまとめて読むとまた感慨深いもの。
「アッセンブル・インサート」と「ヤマトタケルの冒険」がメイン。
結構インモラルな感じが、いま読むと新鮮。
仏教系大学の有志が集まって設立した死体運び業の話。
この巻では人形をネタにした都市伝説風な話、SFっぽい味付けの透明人間もの、そして戦時中の秘密もの、おまけのようなヒューマンもの。
それにしても以前から続いていた謎解きはどこにいったのだろう?
殺人事件の被害者の脳をスキャンすることにより被害者の生前の目撃情報から捜査を行う近未来の警察組織の活躍を描いた作品。
この巻では、病に倒れ余命少ない患者が60年前の殺人事件を自白したことから屍蝋化した遺体が発見され、その脳をスキャンすることで新たに浮かび上がる事件と真犯人、そして新たな犯罪。
謎解きというよりは、犯罪を暴くことによって生まれる新たな悲しみといったヒューマニズムの方に力点が置かれている。
特別編もその方向性に沿ったものとなっている岡部さんをメインにした短編。
なかなか涙を誘う名作。
ロボットが人と当たり前のように暮らしている未来世界に起きる連続殺人(ロボット)事件を追う刑事の話。
中央アジアでの過去の戦争を追って、ゲジヒトは犯人に辿り着く。
しかし、その中で浮かび上がってくる自分の過去。
そして、向けられる銃口。
というところで終わったのかと思ったら、続きがまだあるらしい。
次々と主要人物がいなくなるのだが、次は誰を中心にするのか、不安な感じもある。
仏頂面で空手部所属の女子校生が、校舎屋上の温室で植物の世話をする子リスのような上級生に惹かれる話。
作者お得意のギャップのある組み合わせに想い(というか妄想?)先行なストーリーは楽しく面白く読める。
登場する脇役もまたよし。
同じパターンでありながら、これほどバラエティに富んでいるのは設定の妙と言えるのだろう。
夢枕獏のアクション時代劇小説をコミカライズした作品。
圧倒的な画力と原作のイメージを損なわない丹念な描写は、やはり感心するばかり。
余計なト書きは一切なく、擬音の書き文字も一切ないにも関わらず、画面からは迫力ある動きが感じられる。
擬音まで写植になっているのは、日本以外での出版を見越しているのだろうかとも感じられる。
そう思えば、画面構成も逆開きからでも違和感ないように作られているようにも見える。
ストーリー進行のペースは相変わらず遅いけれど。
世紀末を乗り越えたブッダとイエスが下界に降りて二人で中央線沿線当たりのアパートで共同生活している話。
1巻がずっと売れ続けているそうだけれど、その勢いのまま出た2巻は驚くほど薄い。
それでも設定はそのままに面白さも変わらない。
ただ、クリスマスや正月といった季節ネタは1巻にもあった気がするし、ネタが段々と細かくディープになっていっているのは否めない。
この先どこまで続けられるか、ちょっと不安に思ったりもする。
最強の座を賭けて戦う男たちの話の第22弾。Amazonのデータでは作者としてクレジットされている夢枕獏原作小説のコミック化。
何巻か前から舞台は空手・北辰館主催のオープントーナメントになっている。
ルールは既に畳の上の総合格闘技になっているので格闘技ファンには違和感なく読める。
この巻ではようやく決勝戦の模様が描かれ、決着するが、そこへ乱入する藤巻十三。
この辺は原作に割と忠実なのかと記憶を辿りながら思う。
ただ、原作のト書きの部分をアナウンサーが実況として語ってしまっているのは、やはりコミックという表現方法の限界なのかとも思う。
国内プロサッカーリーグの元スター選手が監督となって弱小クラブに戻ってくる話。
前巻の名古屋戦で勝利をおさめて以降、カップ戦、リーグ戦と勝ち星を重ねるETU。
そんな中で負傷していた決定力のあるFWが帰ってくる。
若いレギュラーFW、控えに甘んじているベテランFWとチーム内でのFW争いが激化する。
FW争いも良い結果につながると見えたのもつかの間、勝てない試合が続いていく。
引き分けの試合を不満に思う選手と満足する選手、その間の争いに監督は...
あまりゲームシーンはないけれど、その裏での選手の葛藤がうまく描かれている巻。
安彦良和が描く1stガンダムの豪華本第4弾。
ジャブロー編と題されたこの巻では、リュウの死、黒い三連星、マチルダの死、連邦の基地ジャブローと、1stガンダムのトピックとなるイベントが山盛りとなっている。
放送では何となく見ていた政治状況や軍の状況がきちんと把握でき、ストーリーに厚みも付いている。
ニュータイプの存在が示唆されるのもこの巻から。
カラーページがちゃんと再現されているのも豪華本ならでは。
巻末には柴田ヨクサルの安彦良和礼賛マンガが特典として掲載。これも面白く読める。
4輪レーサーを目指す少年の話。
前巻でF3のセレクションに参加し、実力を認められたカペタ。
もう1年待ってワークスチームからデビューするか、プライベーターからすぐにデビューするか判断を迫られる。
自分の直感を信じてF3デビューを決意するカペタ。
シーズン前に車体の納品、シェイクダウンが進められていく。
その中で明らかになるもうひとつのエンジンメーカーの実力。
プライベーターとワークスチームという敵対関係以外にエンジンメーカー間での敵対関係も描かれ、面白い構図が見え始める。
到底、上位進出が望めなくなったカペタだが、マカオGPの存在と出場資格を知り、闘志を燃やす。
レースシーンはないものの、これまであまり描かれなかった恋愛模様のようなものが冒頭から炸裂。
長めのおまけ漫画もその流れの中で面白く読める。
菊地秀行の超未来を描いたファンタジーノベルのコミック化。
1巻の印象と比べると、絵柄のきれいさよりもややユーモラスな印象を強く受ける。
この巻くらいまでは、原作の小説も「Dの正体は?」「貴族はなぜ滅びたのか?」「貴族の目指したものとは?」といった作品を通してのテーマが見られ、ストーリーも面白いのだが、そうした緊迫感は残念ながら伝わってこない。
絵は雄弁であるからか、謎解きが一枚の絵によってあからさまになるため、緊迫感が削がれるのかもしれない。
また、アクションシーンの動きはきちんと描かれていないため、粗雑な印象も受ける。
元の小説が面白い時期のものだけに残念な印象を強く受ける。
「鉄腕バーディー」のアニメ化に合わせて発行されたムック。
内容はアニメ化に当たっての設定資料集的なものと、いくつかのバリエーションが存在するバーディーの歴史を振り返るもの。
その中には、単行本未収録の読み切りも含まれている。
読み切り作品は作者の絵柄の変遷も見ることができて感慨深い。
昔の絵は見るに堪えないというマンガ家もいるけれど、ゆうきまさみの場合は昔もテクニックとしては古さを感じさせるものの、決して見づらくない点が優れているように感じられる。
巻末では掲載しているヤングサンデーの休刊を前提とした今後の予定にも触れている。
ゆうき まさみ: 鉄腕バーディーARCHIVE (ヤングサンデーコミックス ワイド版) (ヤングサンデーコミックススペシャル)
宇宙のテロリストを追ってきた捜査官バーディーが地球の少年と一心同体になって敵を追っていく話。
いくつかの事件を通して、主人公を怪しいと考える人物がいよいよ核心に迫ってくる。
そこへ宇宙連邦内の勢力争いでバーディーの立場は不安定になってゆく。
そして、ついに主人公たちは連邦の宇宙船内に転送されてしまう。
主人公への疑いの目と現実を受け入れる部分などはうまくバランスを取っている。
ただ、この巻に入って主人公の性欲に関する部分が強く描かれているのは、何の影響のなのだろうか。
連載の掲載雑誌の休刊と関連あるのかと勘ぐってしまう。
北欧バイキングを描いた作品。
舞台はデンマーク・ヴァイキング艦隊が侵攻していたイングランド。
クヌート王子の護衛役に就いたアシェラッドの軍団はトルケルの軍団に追いつかれ蹂躙される。
トルフィンは一矢報いるためにトルケルに一騎討ちを挑み、トルフィンの父親トールズの記憶を賭けてトルケルはこれを受ける。
圧倒的な体格差に片腕しか使えなくなるトルフィンだが、アシェラッドの策を受けてトルケルに挑んでいく。
そうした凄惨な戦いの現場の中でクヌート王子は世の理に目覚め、自分のなすべきことを自覚する。
それを踏まえた新たな枠組みが成立して、以下次巻。
神戸を舞台にしたブティックを経営する女性の話。
正直、仕事のできる女性、年下の恋人といったシチュエーションは、似たような話が多く、たまにしか刊行されないので、どれがどれだか分からなくなっている。
それでも、ストーリーを引っぱっている部分もないので、前巻を思い出さなくても違和感はなく読むことはできる。
ストーリーとしてはメリハリがあるけれど、店とメーカーの関係が少々分かりにくいか。
まぁ、それも一興。
安彦良和が描く1stガンダムの第17弾。
この巻より舞台は再び宇宙へ。
ホワイトベースはシャアの追撃を振り切り、サイド6へ。
カムランとミライのエピソードなど記憶を呼び起こされるものも多い。
この巻でアムロは父親との再会、別離、ララァとの出会い、シャアとの初対面を果たす。
そうしたエピソードが多い割に、アムロの感情的な部分が伝わってこないのは不思議。
他のキャラクターたちの方に哀しさが多いからだろうか。
ストーリーはホワイトベースがサイド6を脱出するところまで。
手製の少女マンガを抱えた地方公務員と、家庭に居場所をなくした女子高校生の話。
冴えない地方公務員が抱える少女マンガを読んだ女子高校生は、そのまま男の手を引っ張って東京に行き出版社に作品を持ち込む。
即座に掲載が決まり、続編も求められ、作者とされた女子高校生と保護者である兄にされた公務員はホテルでの缶詰め生活が始まる。
持ち込まれた出版社の編集者は仕事にやりがいも持てず、恋愛にも疲れている。
女子高校生の家族はそれぞれにトラブルと、家族以外との恋愛の予感を感じ、徐々に家から離れていく。
そうしたエピソードが、中心となる男女二人の間に起こる感情とドタバタの合間に挿入され、雰囲気を形成していく。
クライマックスに向けて起こる事件とその顛末、エピローグに至るまでの流れがよどみなく、見事な読後感を味合わせてくれる。
読み切り4作品を収めた短編集。
SFからファンタジー、恋愛ものからBLっぽいものまで幅広い。
どれもクオリティーは高いが、お気に入りは「恋愛は、普通。」。カレカノのようなコメディー感覚がホッとさせる。
若い研修医の悩みと活躍を描いた作品の移籍に伴う新シリーズ第四弾。
とはいえ、このシリーズでは腎臓を病む先輩看護師・赤城への臓器提供を申し出る主人公の姿が中心であり、そこには赤の他人への臓器提供という課題は描かれているものの、研修医であることの意義は見出せない。
恋人の理解も当然のように得られず、どうひいき目に見ても迷惑な主人公であることは否めず、読後感はますます悪くなっていくのだった。
1980年代のアメリカ西海岸を舞台にした大河ドラマ、パーム・シリーズの第31弾。最終章の第2巻。
パームファンにはお馴染みの初期エピソードが丹念に描かれている最終章。
この巻ではカーターのやさぐれ具合がもっとも印象深い。
後半ではマイケル・ネガットがジェームズ・ブライアンとなる件が描かれている。
「アンティーク」という洋菓子店を舞台に織りなされる人々を巡る話。文庫化による同時発売の3巻を一気読み。
エリートサラリーマンを辞めて洋菓子店を開いたオーナー、橘圭一郎。魔性のゲイと称される天才パティシエ、小野裕介。甘いもの好きの元ボクシングチャンピオンの見習いパティシエ、神田エイジ。橘の実家で住み込み手伝いだった母親から面倒を見ている小早川千影。
この4人を中心に織りなされるエピソードは楽しく、スチャラカで、けれどそれぞれに背負っている過去を見せながら、ストーリーは進んでいく。
そしてラストは、もっともちゃらんぽらんに見えた橘が幼い頃に体験した事件へと収斂していく。
このストーリーの引きの強さは見事としか言いようがなく、雑誌掲載時にも単行本化の際にも読み込んだはずなのに、今回も夜に読み始めたら眠れなくなってしまった。
ドラマ化されたことで作品を知った人も多いだろうけれど、キャストは悪くなかったものの基本的には別物であってテレビの限界を見た印象もあった。
今回はアニメ化されることでの文庫化とのことだが、願わくば原作の通りに作って欲しいと思うのだった。
女子高校生二人が心を通い合わせる話。
厳しくうるさい母親に反発して大学生の彼氏と付き合う由佳里は、隣同士になったことをきっかけに優等生ヅラして奥手の美希と話す機会を持ち、純な部分を馬鹿にしながらも、同じように母親に厳しくされていることに、好意を抱いていく。
まぁ、絵柄はきれいなのだけれど、純粋さとか汚れたと思うものの考え方などが妙に古臭く感じられる。
また、帯にはガールズ・ラブ・コミックとあって、上記の好意を「恋」と位置づけているのだけれど、それほどのものかとも思う。
同じく帯にあるような「衝撃作」とも思えないし、そうした煽り文句が必要となるほどの内容とも思えない。
原作小説というものがあるらしいのだけれど、告白集なのか、詳細が不明。
また、奥付が妙な位置にあるのも気になった。
800m走に取り組む陸上部の少年たちの話。川島誠の小説をたまきちひろがコミカライズした作品。
実は原作を読んだことはなく、1994年公開の映画(廣木隆一監督)は見ている。
それと比べると、やはり現代っぽくなってはいるが、ストーリーのエッセンスはうまくすくい上げられており、育った環境に対する閉塞感などはよく描かれている。
ただ、エピソードはいくつか割愛されており、深みと言ったところでは物足りなさも感じる。
亡き母の記憶を止めた犬ロボと少年の話。
その犬ロボが10数年前の古いモデルであるところがポイント。
単なる愛玩ロボットよりも高性能だけれど、表現は5文字のディスプレイのみで、バッテリーの予備も手に入らないという制約が、あとあと効いてくる。
ラストの後日談はハートウォーミングではあるけれど、意外性もなく、ちょっと都合が良すぎる感じ。
本好きの女性たちの日常を描いた作品の第2弾。
こういう作品の常として、キャラクターの性格付けが強化されていくことで、面白くもなり、また初心者にはとっつきにくくなる。
その傾向はやはり読み取れてしまうのだった。
公立高校の新設野球部の話。
西浦高校の一年生野球部の面々が夏の甲子園を目指す全国高等学校野球選手権埼玉大会に挑む二戦目。
相手チームは注目の強打者を除いて格下と見て、様々な戦術を試しながら、狙い通りに試合を進めていく。
監督の狙い、個々の選手の想いなどが丹念に描かれているのは変わりなく、今回は特に相手チームにも魅力的なキャラクターを置いて、深みを出している。
ところで奥付を見ると連載掲載時期が一昨年となっているが、あまりに遅くはないか?
超人的な力を授けられ、宇宙怪獣と戦う家族の話。 完結編。
超人的な力を授かったわけ、授けてくれた者の正体、戦う相手である宇宙怪獣の正体など、なごやかな絵柄でほのぼのしたストーリーが展開される一方で、本格的なSF色を醸し出している。
同じ設定で多数の作家が作品を競う企画がベースとなっているためかもしれないが、結末も少し哀しい展開ながら気持ちよいものとなっている。
謎の青い鞄を託された少年が鞄を狙う組織などから逃れたり立ち向かったりしていく話。
大人の事情で単行本化されていなかった111ページも収録していると帯にはある。
謎の少女とともに明らかになっていく鞄を巡る巨大な組織の影、そして戦い。
盛り上がってきたところで物語は未完のまま終了。
一応、作者が考えるその後の物語が文章の形で収められており、同作者が現在連載中の「XENON」へとつながるようになっている。
その後の物語が新たに描かれていなかったのは残念だが、その未完成部分だけで、単行本2巻分くらいはありそうだから、致し方ないか。
本好きの作者による本好きな人向けの本にまつわるコミックエッセイ。
テーマも本好きな人にまつわる話、保管方法から教科書ネタまで幅広く、業界内の取材ネタとして校正や字引作りなども取り上げていて興味深い。
本好きを自認する人にはオススメしたい本。コミックであることを厭わなければ。